...犬を連れて行く事が面倒なのは...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...こんな事をするのは軍艦に乗つてから、まだ始めてでしたが、ビイムの裏を探すとか衣嚢をのせてある棚の奥をかきまはすとか、思つたより、面倒な仕事です...
芥川龍之介 「猿」
...『順序といつても別に面倒な事はない...
石川啄木 「雲は天才である」
...生きてゐて面倒な女が渠から無關係に遠ざかつて行くのを...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...………と随分面倒な手続きを蹈(ふ)みますが...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...内務省のお世話が届き過ぎて、神社合併が兎(と)の、風致林(ふうちりん)が角(こう)のと、面倒な事だ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...面倒なことをなされたものだ...
豊島与志雄 「秦の出発」
...非常に究屈(きゅうくつ)な面倒な固(かた)まった法則があって...
夏目漱石 「模倣と独立」
...後で面倒なことが起るかも知れません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...七面倒なむずかしい病名をいった...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...彼らをすぐ面倒なしに追い払うすこぶる簡単な手段があるかもしれないね...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...そんな面倒なことをするまでもなく...
プーシキン Alexander S Pushkin 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...この部屋でそんな面倒なことをして分捕るものはない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...」「何が面倒なんだい...
牧野信一 「坂道の孤独参昧」
...ものを書くなどゝいふ面倒なことをするよりもこうしていつまでも沁々と冬の夜を味はつてゐた方がどの位いゝか知れないと思ひました...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...忠直卿は、昔の殿様としてはびっくりするくらいむき出しのヒューメンな若者として扱われており、その点では作者が一見常識を蹴とばしているようだのに、さてそれならそのように苦しむ自分を虚偽と知らぬ虚偽でとりかこみ、それを命にかけて守っている者どもとの関係を我から一擲変更して、ええ面倒な、と隠居してしまうところまで飛躍してはいない...
宮本百合子 「鴎外・芥川・菊池の歴史小説」
...これは少なからざる面倒なことである...
横光利一 「新感覚論」
...ええい面倒な、四の五をいわせず、引っ縛(から)めろ」言下に、部下の人数は、おめきかかって、ふたたび雨露次の身を地にねじ伏せた...
吉川英治 「私本太平記」
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