...一つの刺戟が靜まる頃には他の刺戟が來て又彼の頭を攪した...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...それは靜肅そのものでありました...
石川三四郎 「浪」
...』と何かの序に靜子が言つた...
石川啄木 「鳥影」
...この靜(しづ)かなる臨終(いまは)に...
薄田淳介 「白羊宮」
...頃合ひの時間に靜かにどこかの家蔭から現はれ...
田畑修一郎 「盆踊り」
...555或は衆のアキリュウス・ペーレーデースに逐はるゝを、棄てゝ別路に足運び、城壁遠くイリオンの平野の上を驅け走り、かくして後に高き岡、イデーに入りて林藪の中に終日身を潛め、夕べ靜に來る時、溪流中に身をひたし、 560汗を洗ひて然る後イリオン城に歸らんか?さはれ何故わが心かゝる思念をらすや?都城離れて原上を我の走るを彼認め、其迅速の脚飛ばし逐ひつくことの無かれかし、追ひ附かれなば運命と死とを逃るゝことを得ず、 565彼れ一切の人類に優りて勇は比類無し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...「實は少し無理な頼みだが、半日暇をもらつて、唐花屋まで買物に行つて貰ひ度いんだが、何うだらうネ、靜い坊」「え、え、行つて上げるワ」何んと言ふわだかまりのない返事でせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「お靜」「ハイ」「お前は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少し靜かにしてくれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お靜は膳を拵(こしら)へてやりました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...天下靜謐(せいひつ)の折柄...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...町も水も妙に靜まり返つて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もつと平靜な學者的詩人のそれであつたかも知れぬ...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...前者の息づまるやうな苦しい心の世界からこちらの靜かな世界へ逃れてきては...
堀辰雄 「姨捨記」
...ヴェニスにて暫く靜養後...
堀辰雄 「リルケ年譜」
......
三好達治 「霾」
...まだ日は高いしいつそ靜岡まで伸して置かうと急ぎ足に宿はづれの清見寺に詣で...
若山牧水 「樹木とその葉」
...見上ぐる杉の木立は次から次と唯だ靜かに押し並んで...
若山牧水 「山寺」
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