...三人の仲のよいことは親類じゅうに知れわたっておりましたから角(かど)のたつようなことはできませぬのでそうこうするうちにまた両方から近づいてしまいましてけっきょくお静のはからったことが味善(あんじょ)う行ったのでござりました...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...それへ静の伝説が紛(まぎ)れ込んだものかも知れない...
谷崎潤一郎 「吉野葛」
...静の状態のうちより動の響きを聴き取るだけの精緻(せいち)さを具え...
序 豊島与志雄 「ジャン・クリストフ」
...謡曲に静の霊が二人して舞うと云う事がある...
夏目漱石 「虞美人草」
...お静の繁代が歩いているのを見付けたのです...
野村胡堂 「江戸の火術」
...金色の処女――お静の愛を確(しっか)り掴んだことだけで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お静の外に勇吉を付けてやりましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お静の里やら平次の留守宅やら...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...一日延しにしていた私(あっし)とお静の祝言を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お静の智恵だったことは言うまでもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お静の母親に頼んで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...狙われているのは鼠じゃなかろう――お町さんはそういってくれました」「…………」お静の言うのは尤(もっと)もでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...初々(ういうい)しいお静の女房振りに比べて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...哀れ深い縄付の後ろ姿を見送って、お静の重い足は、両国橋を渡って、自分の家――平次の留守中近所の耳の遠い婆さんを頼んで留守番をさしている家――へ急ぎました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お静の悲鳴は、八五郎もその同勢も、確かに格子の外で聴き、それからたばこ一服の時も経たないうちに、六人は押し重なるように雪崩れ込んだのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...恋女房のお静の交換と...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...万事控え目であるところがお静の特色である...
野村胡堂 「平次と生きた二十七年」
...お客様よ」お静の呼び声に...
山中貞雄 「森の石松」
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