...静かな内へ通って見ると...
泉鏡花 「婦系図」
...眼にも見えない静かな空気も...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...静かな安らぎが私の心に湧き上って来た...
梅崎春生 「桜島」
...静かな山の家へわざわざ騒ぎの種を持ちこんだようなものだ...
大阪圭吉 「闖入者」
...かえって神様に祈るような静かな落ちついた気持になり...
太宰治 「皮膚と心」
...静かな足音が背後できこえ...
田畑修一郎 「鳥羽家の子供」
...静かな春らしい空気にそゝのかされたのか...
田山録弥 「百合子」
...京は冬でも風がなくって静かなせいか夜気の肌触(はだざわ)りは身を切るように冷たくっても...
近松秋江 「霜凍る宵」
...その鋭い声音を静かな夜の中に聞いて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...この水の澄んでいて静かなこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...冬の初めとはいいながら物静かな日である...
夏目漱石 「倫敦塔」
...眠つたやうな静かな女だつた...
林芙美子 「浮雲」
...もの静かなる漠々たる明朗さに一切の疑惑と妄迷を呑み込んだ The Lethe(もの忘れ河)となつて...
牧野信一 「バラルダ物語」
...針にのった静かな心が...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...また静かな手機から喧(かまびす)しい織機へと転じました...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...少なくとも以前はもう少し静かな...
柳田国男 「こども風土記」
...そうして静かな見沼(みぬま)の風景を眺めながら昼の食事をしたというのであります...
柳田國男 「日本の伝説」
...静かな歩を運びながら...
吉川英治 「新書太閤記」
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