...もの静かな庫裡(くり)を後ろにして...
芥川龍之介 「樗牛の事」
...そして亭主と三人梔子(くちなし)の花なぞの咲いた静かな庭を眺めながら...
橘外男 「逗子物語」
...さうした山の中のやうな静かな庭があらうとは! またあゝした大きな深く茂つた樹があらうとは――...
田山録弥 「大阪で」
...静かなこの廓にも太鼓の音などがしていた...
徳田秋声 「挿話」
...ありがたい静かなこの夕べ...
富永太郎 「無題」
...静かな田舎(いなか)は楽しくにぎやかに活気だった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...調所は、それに答えないで、静かな足取りで、斉興の前へ来て「御人払いを――」その眼の中にも、言葉の中にも、いつもの調所に無かったものが感じられた...
直木三十五 「南国太平記」
...それからはいつまで経(た)っても静かな音無し...
中里介山 「大菩薩峠」
...わざと眼を塞(ふさ)いでいるこの人の物静かなのを見ただけでありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...静かな春に動いたものはただこの一輪である...
夏目漱石 「草枕」
...今まで経験した事のない一種静かな心持を敬太郎に与えた...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...もう物静かな娘のおもかげもありません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...静かなドックの上には...
林芙美子 「新版 放浪記」
...誰かが嚔をしてもよく聞えさうな静かな部落で...
林芙美子 「谷間からの手紙」
...Kが待っているのにいっさいが静かなままなので...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...その声が水に響いて静かなまだ明けきらぬ湖水には白波が立つことだらう...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...寺の静かな部屋とくらべて考えると...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...落葉の静かな池辺によく似合った曲で...
横光利一 「夜の靴」
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