...青物屋は、野菜の車を停めて手を上げ、その野菜の山の上から、青物屋の伜(せがれ)が手を上げ、軒並みの商店からは、主人と店員が走り出て手を上げ、そして、電車の窓からも自動車の中からも、何本となく手が上がっている...
谷譲次 「踊る地平線」
...青物屋の正札が入れ違ってるなあ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...その時分市場の方へ行く青物屋の長い車の列の間を右左にぬけて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もし生えてから瓢箪がなつたら瓢箪の木を返しにくるがいいかと いつて青物屋をきめつけた...
中勘助 「銀の匙」
...アナトール・フランスのかいたクランクビュという青物屋と同じ待遇を彼等は世間から受けなければならんのだ...
平林初之輔 「犠牲者」
...拠所(よんどころ)なく西黒門町の青物屋八百春へ奉公にだしてやった...
正岡容 「小説 圓朝」
...車は橋袂の青物屋の前に止つた...
眞山青果 「茗荷畠」
...前は青物屋である...
眞山青果 「茗荷畠」
...青物屋の葱(ねぎ)は日に光つた...
眞山青果 「茗荷畠」
...小さな青物屋の店先で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...之を鬻ぐ店を青物屋といふことは...
柳田國男 「食料名彙」
...これを鬻(ひさ)ぐ店を青物屋ということは...
柳田國男 「食料名彙」
...親ゆずりの青物屋だったそうであるが...
夢野久作 「一足お先に」
...其れのみならず、現在の大連には、肴屋、大工、畳屋、瓦職、左官、下駄屋、青物屋、花屋、人力車夫、馬車屋、下男、女中、給仕等の職業が悉く支那人に占められてゐる...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...よく似た男青物屋とか酒屋とか...
吉川英治 「死んだ千鳥」
...すぐ届けておくれ』酒屋でも青物屋でも...
吉川英治 「死んだ千鳥」
...酒屋や青物屋へ届け物を吩咐(いいつ)けておいて...
吉川英治 「死んだ千鳥」
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