...数知れず建っている白堊(はくあ)の別荘は...
モオパッサン 秋田滋訳 「初雪」
...それから彼は、わしがどう云ふ方針で此教会区を管轄するか、こゝへ来てから幸福かどうか、教務の余暇をどうして暮すか、此処に住んでゐる人々と大勢近附きになつたか、何を読むのが一番好きかと云ふやうな事を、数知れず尋ねた...
テオフィル・ゴーチエ Theophile Gautier 芥川龍之介訳 「クラリモンド」
...見物がいくばくとも数知れず出たのでしたから...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...空中に幾万となく数知れず浮游していた蚊を...
池谷信三郎 「橋」
...今迄に旅行家が数知れず記述しているから...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...かゝる朝は朝顔の花が、殊に小さく、数知れず咲く...
石川欣一 「山を思う」
...何百輛とも数知れず列んだ腕車(くるま)...
石川啄木 「天鵞絨」
...奇(くす)しき業(わざ)を為し給うこと数知れず」という...
内村鑑三 「ヨブ記講演」
...植物の凍死するもの数知れず...
海野十三 「予報省告示」
...そんな苦しい経験を数知れず持っている彼も...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...例の女の唇を数知れず嘗(な)めた口元を歪(ゆが)めながら...
薄田泣菫 「茶話」
...園に達すれば門前に集(つど)う車数知れず...
寺田寅彦 「半日ある記」
...(なお高商其他で追放された左翼教授は数知れずあるが...
戸坂潤 「社会時評」
...その他数知れず演出した高田の芸品のうち何れも彼が絶倫非凡の芸風を示さぬものはないけれども...
中里介山 「生前身後の事」
...さういふ例をわれわれはもう数知れず知つてゐる...
北條民雄 「続重病室日誌」
...今日までにこの上で数知れず処分されました死人の血とか...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...実業家の名刺を数知れず見せ候(さふら)ふがうるさく候(さふら)ひし...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...数知れず立ち並んでいるあの太い檜の木から...
和辻哲郎 「樹の根」
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