...空中に幾万となく数知れず浮游していた蚊を...
池谷信三郎 「橋」
...事業上の敵などは数知れずあったし...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...源八郎危しと見て、五郎勘七三郎は、種ヶ島の短銃を取出し……までは、好かったが、その時代のは点火式で、火打石で火縄へ火を付けて、その又火縄で口火へ付けるという、二重三重の手間の掛かる間に、金剛杖でぐわんと打たれて、手に持っていた火打鎌が、どこへ飛んだか、夜目自慢の七三郎も、こうなると面食(めんくら)って、見付けられず、手探りに探っている間に、何度頭を金剛杖で撲(なぐ)られたか、数知れず、後には気絶して突伏してしまった...
江見水蔭 「怪異暗闇祭」
...または小鳥のように細めに開けた怜悧そうな眼を覗けているのを数知れず見つけるではないか...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...そんな苦しい経験を数知れず持っている彼も...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...死刑になったものも数知れずある...
橘外男 「墓が呼んでいる」
...奇(く)しき因縁(いんねん)に纏(まと)われた二人の師弟は夕靄(ゆうもや)の底に大ビルディングが数知れず屹立(きつりつ)する東洋一の工業都市を見下しながら...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...(なお高商其他で追放された左翼教授は数知れずあるが...
戸坂潤 「社会時評」
...当時凌雲閣の近処には依然としてそういう小家(こいえ)がなお数知れず残っていたが...
永井荷風 「寺じまの記」
...赤蜻蛉は数知れず透明な其翼をきらきらさせながら青々と澄渡った空にも高く飛んでいる...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...天下無二の宝が数知れず宝蔵の中に唸(うな)っているには相違ないが――貴殿御執心の永徳よりも...
中里介山 「大菩薩峠」
...日の光が数知れず枝をさしかわしている低い灌木(かんぼく)の隙間をようやくのことで潜り抜けながら...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...松駒連といったような大連から町内の臨時連まで数知れず...
山本笑月 「明治世相百話」
...モンソオ公園の雀君は何(なに)かを読みながら、マロニエの樹(き)の染(そ)み出した斜(はす)な径(こみち)を、花の香(か)の濡(ぬ)れて呼吸(いき)つく方(かた)へ去り、わたしは毛欅(ぶな)の大木のしだれた枝に日を避けて、五色(ごしき)の糸を巻いたよな円(まる)い花壇を左にし、少しはなれた紫の木立(こだち)と、青い水のよにひろがる芝を前にして、絵具の箱を開(あ)けた時、おお、雀(すゞめ)、雀(すゞめ)、一つ寄り、二つ寄り、はら、はら、はらと、十(とを)、二十(にじふ)、数知れず、きやしやな黄色(きいろ)の椅子(いす)の前、わたしへ向いて寄る雀(すゞめ)...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...実業家の名刺を数知れず見せ候(さふら)ふがうるさく候(さふら)ひし...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...――まな板烏帽子(ゑぼし)ゆがめつつ気色(けしき)めきたる京侍たそがれ時になりぬれば浮かれて歩く色ごのみ幾そこ許(ばこ)や数知れず内裏拝(だいりをが)ミと名づけたる人の妻ども...
吉川英治 「私本太平記」
...怪我人(けがにん)は数知れず...
吉川英治 「新書太閤記」
...三輪から北への沿線には小さい古墳が数知れず横たわっていた...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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