...麦の青みも繁(しげ)りかけてきた...
伊藤左千夫 「春の潮」
...14.樹々は青み...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...あいつを、あの青みどろを、しかと掴んで計算し、その在りのままの姿を、克明に描寫し、黒白確實に、表現し、それを、やさしい額縁にいれて呈出したい...
太宰治 「「人間キリスト記」その他」
...罪と罰をアントとして考えたドストの青みどろ...
太宰治 「人間失格」
...そうして所々に露出した山骨は青みがかった真珠のような明るい銀灰色の条痕を成して...
寺田寅彦 「雨の上高地」
...雁来紅(がんらいこう)の青みをもった眼...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...しかしその露(あら)わでない青みのうちには...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...青墨のあの透きとおるような美しい青みは何から来るものであろう...
中谷宇吉郎 「硯と墨」
...空青み、カナ/\/\とセミ鳴き出づる頃ねる...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...青みがかつた黒髮...
堀辰雄 「ノワイユ伯爵夫人」
...海がその深みを加へれば加へるほどその青みを増すやうに...
堀辰雄 「「鎭魂曲」」
...そこらが青みがかって見える...
水野葉舟 「北国の人」
...青みを帯びた白い顔は美しくてすきとおるような皮膚つきである...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...いくらか水気をふくんだような青みを帯びているように思われた...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...一そう震えた青みを雑(まじ)えていた...
室生犀星 「みずうみ」
...酒は青み掛かつた軽い古風な杯に流れ入る...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「復讐」
...青みがかった山の峰(みね)とが見えるばかりです...
セルマ・ラーゲルレーヴ Selma Lagerlof 矢崎源九郎訳 「ニールスのふしぎな旅」
...海を越しての伊豆の山の此頃青み渡つたのを見るにはまつたく其處は申分のない位置にある...
若山牧水 「鴉と正覺坊」
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