...青々とした麥畑の上に流して...
石川啄木 「鳥影」
...青々としたグリーンを眺められる休憩室の籐椅子(とういす)に腰を下ろして...
海野十三 「恐怖の口笛」
...逆樣(さかさま)に手をうつて青々とした神籬(ひもろぎ)を作り成してその中に隱れてお鎭まりになりました...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...松や杉は青々とした葉の下に黄ばんだ古葉(ふるは)を簇々(むらむら)と垂(た)れて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...青々とした野原に...
豊島与志雄 「銀の笛と金の毛皮」
...青々とした谷間を流れるライン河の長い帯が見えていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...青々とした山の頂(いただき)が覗(のぞ)いていました...
豊島与志雄 「強い賢い王様の話」
...小さな青々とした芝地を通らなければならなかった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...雨がやむと雲の間から青々とした空が見えて日がさす...
永井荷風 「写況雑記」
...青々とした苔と古池に茂った水草の花を見るのが何となく嬉しいというに過ぎない...
永井荷風 「日和下駄」
...初夏の空美しく晴れ崖の雑草に青々とした芽が萠(も)え出(い)で四辺(あたり)の木立に若葉の緑が滴(したた)る頃には...
永井荷風 「日和下駄」
...青々とした稻草の根元まで暑さがしみ透つて鰌が死ぬといふ位で...
長塚節 「芋掘り」
...髯(ひげ)の跡の青々とした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...紫陽花(あじさい)色の単衣、青々とした眉、そして抜けるほど白い顔の色――糸切歯が一本欠けて、笑わなくとも片えくぼの寄る豊かな頬――この女の魅力は全くこの世のものとも思えぬ幽玄なものでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...向の青々とした草原の径をゴムの長靴をひきずり...
原民喜 「翳」
...ついに青々とした畑が芝生や生垣(いけがき)になり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...其處の青々とした稻田の中に...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...それは青々とした海原の風であった...
蘭郁二郎 「※[#「氓のへん/(虫+虫)」、第3水準1-91-58]の囁き」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??