...涙の靄(もや)を透(とお)して見る時は...
芥川龍之介 「葱」
...小児(こども)の船が靄(もや)から出て来た...
泉鏡花 「悪獣篇」
...余は普通基督教徒が目(もく)して論ずるに足らざるものと見做す小教派の中にも靄然(あいぜん)たる君子...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...此時靄の霽(は)れるのに従って打ち仰がれた富士の峯は...
高浜虚子 「富士登山」
...薄紫のや靄のかかったのや...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...湖水の上には靄がかけていた...
豊島与志雄 「湖水と彼等」
...朝靄のかけてる通りを...
豊島与志雄 「変な男」
...見透かし難い靄(もや)の中における絶対の不確実...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...何しろ日がかんかん当ってる癖(くせ)に靄(もや)がいっぱいなんでしょう...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...たぶん白い靄(もや)のかかった眼であったはずだ」「その通りですよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...むかうの峰には乳白色の靄がかかつてゐたが...
原民喜 「雲雀病院」
...眼に見えぬ靄のようなものが立迷っていて...
久生十蘭 「海難記」
...白い湯気が靄のように立ちこめ...
火野葦平 「花と龍」
...津の国の武庫の郡に濃く薄く森拡がりて海に靄降る大正六年の夏六甲の苦楽園に滞在中の作...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...低い家並を這ひあるく煙とも靄ともつかぬものが物悲しげに垂れてゐることはお定りのやうであつた...
室生犀星 「星より來れる者」
...畠地のうしろの松林に濃い朝靄(あさもや)がおりていて...
山本周五郎 「日本婦道記」
...渓間の間にほのかに靄が湧いて来た...
若山牧水 「木枯紀行」
...それでも演説者のまわりに何か迷信の靄(もや)がかかっていれば...
和辻哲郎 「蝸牛の角」
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