...霰(あられ)の降る...
有島武郎 「小さき者へ」
...雲は暗かろう……水はもの凄く白かろう……空の所々に颯(さっ)と薬研(やげん)のようなひびが入(い)って、霰はその中から、銀河の珠(たま)を砕くが如く迸(ほとばし)る...
泉鏡花 「霰ふる」
...真夜中にまた霰が来た...
泉鏡花 「霰ふる」
...是(これ)を霰(あられ)とし霙(みぞれ)とす...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...罵り言葉が霰のように飛び...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...・鉄鉢へ霰(改作)余談として一...
種田山頭火 「行乞記」
...黄楊(つげ)の木の二三本に霰(あられ)のやうなこまかい白い花がいつぱいに咲いてゐるのが...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...小さな噴水がその細かな雨を霰(あられ)の網のように降らしていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...灰のやうな細い霰がまじつてゐたくらゐで...
永井荷風 「雪の日」
...雨霰(あめあられ)と降って来ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...霰(あられ)のような一朱二朱もあるし...
中里介山 「大菩薩峠」
...これらの霰の成因については...
中谷宇吉郎 「雪」
...その次には硝子(ガラス)の箱に軽焼(かるやき)の霰(あられ)が詰っていた...
夏目漱石 「永日小品」
...落ちそうな笹(ささ)の上の霰(あられ)などにたとえていいような艶(えん)な恋人を持つのがいいように今あなたがたはお思いになるでしょうが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...霰(あられ)ふる左の山は菅(すげ)の寺北枝(ほくし)遊女四五人田舎(いなか)わたらひ曾良(そら)落書(らくがき)に恋しき君が名もありて翁(おう)髪はそらねど魚(うお)くはぬ也(なり)北枝ここで最初に問題になるのは...
柳田国男 「木綿以前の事」
...十一月の寒烈はかぶとの眉(ま)びさしに霰(あられ)を打ち...
吉川英治 「私本太平記」
...そこに懸けられてある姥口(うばぐち)の霰釜(あられがま)とともに破綻(はたん)なくひたと坐っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...こよいはこの沢で落葉を衾(ふすま)にして眠るよりほかないものと霰(あられ)の白くこぼれてきた黄昏(たそが)れから木蔭におとなしい兎のような形になってうずくまっていたのである...
吉川英治 「親鸞」
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