...古綿のように形のくずれた色の寒い霰雲(あられぐも)に変わって...
有島武郎 「或る女」
...霰(あられ)や雪(ゆき)をもよおす雲(くも)は空(そら)に低(ひく)くかかり...
ハンス・クリスチャン・アンデルゼン Hans Christian Andersen 菊池寛訳 「醜い家鴨の子」
...銃口からは火を吹いて銃丸が雨霰(あめあられ)と怪物の胴中(どうなか)めがけて撃ち出されました...
海野十三 「崩れる鬼影」
...楓川の紅葉、藤花、霰、雷神諸瀑を見ずんば、山寺の美を談ずべからずと云ふものもあらむ...
大町桂月 「遊羽雜感」
...遠くに見える桃畑の万朶(ばんだ)の花は霰(あられ)に似て...
太宰治 「竹青」
...けふは霰にたゝかれてゐる(改作)五月廿三日晴...
種田山頭火 「行乞記」
...火のごとき鉄拳(てつけん)は霰(あられ)とばかりその面上頭上に落下するのであつた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...互いに相助くるイギリスとプロシアとの霰弾(さんだん)...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...霰弾のために無数の穴を明けられて...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...霰弾にたおれたひとりだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...もっとも内地で初冬に見られる霰よりも少し小形のようである...
中谷宇吉郎 「雪」
...立体六花の霰状雪の例として...
中谷宇吉郎 「雪」
...玉霰(あられ)漂母(ひょうぼ)が鍋(なべ)を乱れうつ漂母(ひょうぼ)は洗濯婆(ばば)のことで...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...その日の夕暮から霰のやうな雨が...
牧野信一 「月下のマラソン」
...閨(ねや)の上にかたえさしおほひ外面(とのも)なる葉広柏(はびろがしわ)に霰(あられ)ふるなり(能因(のういん))これも客観的の歌に候...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...森林のうちから雨霰(あめあられ)の如き矢攻めに遭って...
吉川英治 「三国志」
...降りやんだ霰(あられ)の空は星になって青く冴え返っている...
吉川英治 「親鸞」
...啓之助は菅笠に霰(あられ)の打(ぶ)ッさき羽織で...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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