...法衣(ころも)をまとって升屋(ますや)の夕霧(ゆうぎり)のもとへ通いつめた話を...
芥川龍之介 「或日の大石内蔵助」
...四方の山々にとっぷりと霧がかかって...
伊藤左千夫 「河口湖」
...濃い朝霧がゆっくり流れている白い山腹を顎でしゃくってみせた...
太宰治 「姥捨」
...河口湖の湖面は朝霧に覆はれ...
太宰治 「お伽草紙」
...霧降瀑(きりふりのたき)の奧の方でも採れた...
田山花袋 「日光」
...それらの激越な事変は戦陣の雲霧のごとくナポレオンの眼前を過ぎ去ったが...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...「霧島、韓国(からくに)、栗野――」玄白斎は、眼を閉じて、髯をしごきながら、呟いた...
直木三十五 「南国太平記」
...霧の人工消散については...
中谷宇吉郎 「霧を消す話」
...霧粒が固体表面に衝突してから...
中谷宇吉郎 「樹氷の科学」
...「ウィルソン霧函」が...
中谷宇吉郎 「「茶碗の湯」のことなど」
...湿った軒燈(けんとう)に霧のような水しぶきがしていました...
林芙美子 「蛙」
...白い小山の向うから霧を散らした尿(いばり)が...
林芙美子 「風琴と魚の町」
...*翌朝はとうとう霧雨になり出していた...
堀辰雄 「晩夏」
...うれしくも思われまたばかばかしくも夕霧は思った...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...夜の霧を払うがごとく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...何しろ雲霧は目が開けない...
吉川英治 「江戸三国志」
...お蝶や雲霧を盆地へ誘って来た漆掻(うるしか)きの人々です...
吉川英治 「江戸三国志」
...玄徳は、思わず膝を打って、「先生の所説を伺い、何かにわかに、雲霧をひらいて、この大陸の隈(くま)なき果てまで、一望に大観されてきたような心地がします...
吉川英治 「三国志」
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