...人もし宇宙の霊妙な力を否定するならば...
石原莞爾 「最終戦争論」
...絶へず空気は我々の身体の中に入つて来てその霊妙な役目を果すのだ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...ここに霊妙なる精神活動を現出するが...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...それによって彼はあるいは青空に溶けこむほどうつくしく霊妙な...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...これが「ナオミの顔」と云う一つの霊妙な物質なのか...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...さて全体の効果をよく見渡してからそろそろ仕上げにかかろうというときの一服もちょっと説明の六(むつ)かしい霊妙な味のあるものであった...
寺田寅彦 「喫煙四十年」
...話は先刻聴いた霊妙な作品のことばかりだった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...ささやきわたる森から霊妙な歌の起こるのが聞こえていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...クリストフはパリー婦人の霊妙な優美さを思い起こしては...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その霊妙なる才能のうちに存している...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼の霊妙な描写の筆に値する程のものでなければ我慢がならなかったのである...
中島敦 「光と風と夢」
...自然に於て霊妙なる我を認得」する...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...けれどもこういう霊妙な手腕をもっている彼女であればこそ...
夏目漱石 「行人」
...津田君を手のうちに丸め込んで自由にするあなたの霊妙なお手際にです」小林の言葉は露骨過ぎた...
夏目漱石 「明暗」
...うるさく電話をかけておいて、急にやめると、相手は不審に耐えられなくなって、こちらの動静をさぐりにくるはずだ、という、ややこしい心理の計算は、一種、霊妙な感じで、はっとさせるが、よく考えてみると、やはり、どこか尋常でないところがある...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...その霊妙な審美眼を放つて瞬間的に之を捕へ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...樹木の配置等に何となく霊妙なものがあるかに感ぜられる...
三上義夫 「芸術と数学及び科学」
...それによってうつ向いた顔も仰向いた顔も霊妙な変化を受けることができる...
和辻哲郎 「文楽座の人形芝居」
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