...そんな感じの零細な断片がつぎつぎに涙にぬれて胸を引きしめながら通り過ぎた...
有島武郎 「或る女」
...私の零細な知識が...
有島武郎 「広津氏に答う」
...零細な金を集めてその困難を切り抜け...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...運動はわずかに生命をつなぐ労働者の零細な金によって維持されている...
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳 「青年に訴う」
...たとえ零細な金でも無駄な支出はしません...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...かなり零細な時間でも利用出来るかと思うが...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...それに早稲田に属する作者の欠点――平凡な自己描写と零細な感傷状態とから未だに脱却することが出来ないのはどうしたものか...
田山録弥 「三月の創作」
...それはその時々の食糧や小遣(こづかい)になる零細な金で...
徳田秋声 「縮図」
...自分の受けた浅ましい侮辱をきわめて零細な点まで...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...如何に零細なものでも...
豊島与志雄 「「自然」」
...零細なる金を集めて態よく横領するのじゃからだ...
長谷川伸 「奇術考案業」
...不本意ながら食物のために必要な零細な印度銀(ルピイ)を得る唯一の道だったので...
牧逸馬 「ヤトラカン・サミ博士の椅子」
...ずうっとひろげておいて今度はそこから零細なようでつもると大きいものを〔二字欠〕上げて来るという方法である...
宮本百合子 「カメラの焦点」
...零細な利益でもってアイスキャンデイを売るというのが良いアイスキャンデイ屋になることなのですが...
三好十郎 「恐怖の季節」
...ふだんの零細な家計簿や...
吉川英治 「折々の記」
...僕等は必ず零細な埋もれたものを拾ひ上げて...
吉川英治 「折々の記」
...零細な幾千人の生活費になってゆくのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この零細な老幼男女の雲集も...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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