...極く零砕なものではあるけれ共...
石川啄木 「二筋の血」
...その零砕な調べの積り積つたものださうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...何んな零砕(れいさい)な本でも...
田山録弥 「小説新論」
...何もかも移り変って行ってしまっている中に――ことに震災以後は時には廃址になったかとすら思われるくらいに零砕(れいさい)に摧残(さいざん)されている光景の中にそうした遠い昔の静けさが味わわれるということは...
田山花袋 「日本橋附近」
...ことにただ零砕の時間を節して...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...零砕(れいさい)の類例が...
夏目漱石 「イズムの功過」
...普通の女のように零砕(れいさい)な事実を訴えの材料にしない彼女は...
夏目漱石 「行人」
...零砕(れいさい)の事実を手繰(たぐ)り寄せれば寄せるほど...
夏目漱石 「道草」
...零砕な金まで貯蓄してゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...わたくしの獲た所の零砕の資料も...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...然るに私は零砕の時間を利用して訳するのだから...
森鴎外 「不苦心談」
...零砕(れいさい)なものすらも捨てるに忍びなかった...
柳宗悦 「工藝の道」
...父が一生の歌の零砕に過ぎざるいささけきひと巻に斯かる名をしも負はするは...
與謝野禮嚴 「禮嚴法師歌集」
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