...徂徠せる雲烟の稍絶ゆる處...
大町桂月 「北總の十六島」
...雲烟その間に搖曳す...
大町桂月 「遊羽雜感」
...雲烟の變化殆ど極(きはま)りなきにありといふ...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...四顧(こ)只雲烟...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...雲烟涌、忽ち晴れ忽ち曇るといふやうな深山の趣を見ることは出来ない...
田山花袋 「耶馬渓の一夜」
...雲烟の揺動によってすらも...
津田左右吉 「歴史の矛盾性」
...ここに始めて雲烟(うんえん)渺々(びょうびょう)たる間に低く一連の山脈を望むことができるのだと...
永井荷風 「十九の秋」
...「おれは書けるがお前はどうだ」と云って筆を取って書いた文字が米元章の筆法で雲烟の飛ぶ名筆であったので...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...立ち迷う雲烟の衣に...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...雲烟の彼方に祖谷(いや)の神祕な山々がつらなつてゐた...
林芙美子 「旅人」
...「分松寸石雲烟冷...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...其夜は其の花畑の下なる怪しき土室(あなぐら)にて雲烟...
夢野久作 「白くれない」
...浮岳(うきだけ)の諸名山と雲烟(うんえん)を連ねたり...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...遥(はる)かに利根山奥を望(のぞ)むに雲烟(うんえん)濛々(もう/\)前途漠焉(ばくえん)たり...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
...燧岳の中腹は一帯の雲烟(うんえん)に鎖(とざ)され夕陽之に反照(はんせう)す...
渡邊千吉郎 「利根水源探検紀行」
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