...後山の雲井ガ原で...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...雁首(がんくび)へ雲井を詰める...
夏目漱石 「虞美人草」
...それだから東風(こち)を音(おん)で読むと僕がせっかくの苦心を人が買ってくれないといって不平を云うのです」「こりゃなるほど変ってる」と迷亭先生は図に乗って腹の底から雲井を鼻の孔(あな)まで吐き返す...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...吉田松陰(しょういん)や雲井龍雄(たつお)のような志士革命家を指すのである...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...此身(このみ)は雲井(くもゐ)の鳥(とり)の羽(は)がひ自由(じゆう)なる書生(しよせい)の境界(けうがい)に今(いま)しばしは遊(あそ)ばるゝ心(こゝろ)なりしを...
一葉女史 「ゆく雲」
...煙草盆をひきよせて雲井を輪にふいていると...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...布袋(ほてい)和尚のような原田雲井は...
火野葦平 「花と龍」
...待ちかまえていた原田雲井は...
火野葦平 「花と龍」
...「それが」と、原田雲井は、細い眼を光らせて、「またぞろ、絶対多数を取るちゅう算段をしよるらしかばい...
火野葦平 「花と龍」
...みずからの手で掘ったぞ」鬚に埋められた原田雲井の顔は...
火野葦平 「花と龍」
...次に、「ヰ」は場所そのものの存在を明らかにする場合に使う言葉で、雲を雲井、田を田井、官を官居、本(もと)をもとゐと言う如く、「ヰ」をそえるのは日本の古語の一つの癖である...
武者金吉 「地震なまず」
...眺むらん同じ雲井を眺むるは思ひも同じ思ひなるらんだろうと私には思われます...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...雲井の雁は恥ずかしく思って聞きながらも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...雲井の雁の実母である按察使(あぜち)大納言の夫人も...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...悩ましい気持ちの少し紛らすこともできた雲井(くもい)の雁(かり)夫人は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...君がため折れるかざしは紫の雲に劣らぬ花のけしきか世の常の色とも見えず雲井まで立ちのぼりける藤波の花あとのは腹をたてていた大納言の歌らしく思われる...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...彼(か)の海中に陥りし半面鬼相の雲井喜三郎...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...ここにても雲井の桜咲きにけりただ かりそめの宿と思ふにこれらの御製(ぎょせい)にみても...
吉川英治 「私本太平記」
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