...巨濤(おほなみ)の如(ごと)き雲(くも)の峰(みね)が眞黒(まつくろ)に立(た)つて...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...揚雲雀(あげひばり)なのりいで...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...渡良瀬川の舟橋を渡って雲龍寺に立ち寄った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...出雲神話の大蛇誅戮説話と...
高木敏雄 「比較神話学」
...海岸をステッキ振り振り散歩すれば、海も、雲も、船も、なんだかひと癖ありげに見えて胸がおどるのだった...
太宰治 「断崖の錯覚」
...やがて女中さんの棺(ひつぎ)がまるで坊っちゃんの後を追うようにして了雲寺へ搬ばれ...
橘外男 「逗子物語」
...重どろんだ波の音がして雲にぼかされた月の光が海岸を靄立たして見えた...
田中貢太郎 「海異志」
...洞穴の口には雲がかかっていた...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「翩翩」
...雲間(くもま)漏(も)る夕日の鈍(にぶ)い光(ひかり)を浮べて唯とろりとして居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...柳秋雲が作ったものでありまして...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...その小さな空を横ぎって銀いろの雲がゆく...
中勘助 「島守」
...かゝる夕方に空を仰ぐと冬には決して見られない薄鼠色の鱗雲が名残の夕日に染められたまゝ動かず空一面に浮いてゐて...
永井荷風 「花より雨に」
...かくの如く堤上の桜花が梅若塚の辺より枕橋に至るまで雲か霞の如く咲きつらなったのは...
永井荷風 「向嶋」
...田山白雲は、これをとって、むしゃむしゃと食いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...黒雲位は卷き起し兼ねないからな」平次はチヤリを入れ乍らも膝を乘出しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...空には雲のただずまい...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...「久しぶりで、今夜は、あったかい蒲団で、あったかい御馳走にありつけそうだ」と、雲霧が早くもそれを当てにするものですから、四ツ目屋の新助は、からかい半分に、「だが雲霧...
吉川英治 「江戸三国志」
...そこから雲間へ光のさしている時は...
吉川英治 「源頼朝」
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