...山腹から雲のように吹き上げられる雪を照した...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...すつかり薄い雲が出て...
犬養健 「朧夜」
...凝(こゞ)るゆふべの血潮雲(ちしほぐも)...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...実は『浮雲』で多少の収入を得たをさえ恥じていた...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...まず目にはいるものは日月星辰、雲のゆきき、桐の青葉、雀、鳶、烏、さらに下っては向うの監舎の屋根...
大杉栄 「獄中記」
...嶺雲が熱烈の文字に思ひ及ぼして...
大町桂月 「上州沼田より日光へ」
...それで東雲師は、俺の家へお若を伴(つ)れて来て置け、何んとか世話をしてやろうなどいっていられるのを私は知っておりましたが、何んとなく、こうした境遇に落ちて来たお若の身の上が気の毒に思われてなりませんでした...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...流れる雲も飛ぶ鳥の影も...
太宰治 「津軽」
...雲呑(ワンタン)の皮を巻きながら尋ねた...
太宰治 「葉」
...いちどだって、暗い疑惑の雲を、お互い胸に宿したことは無かった...
太宰治 「走れメロス」
...「だびら雪」と「摩耶(まや)の高根に雲」...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...再び此問題を解釋せざる可らざる位地に在り是れ彼れが爲めに最も困難なる位地なりと謂ふ可し而も彼れは雲霞の如く押し寄せ來れる請願人民に對して...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...雲助は支度をしながら...
直木三十五 「南国太平記」
...その方に興味のある方はこの藤原博士の『雲』を繙(ひもと)かれるのがよいであろう...
中谷宇吉郎 「雪」
...美濃の衣斐出雲なども...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...ただ頭上たかく天際にをののく雲雀の唄のみが...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...パン、ユターピ、カライアーピ、バツカス、エラトー、ユレーニア等々と、山羊脚を真似、葡萄の房をかむり、狐頭(ガラドウ)や犬頭(アヌビス)、星の倅、恋の使者、雲の精と、とりどりの扮装を擬した行列が、手に手に携へた羊角型の酒壺(ジーランド)を喇叭と鳴し喇叭呑みの乱痴気騒ぎに涌き立つて、バラルダの音に足並みそろへるおもむきは、恰も私達の天狗の太鼓隊につゞいて、おかめ、ひよつとこ、翁、鬚武者、狐、しほふき等々の唐松村の仮面劇連が辻々の振舞酒に烏頂天となつて、早くも神楽の振りごとの身振り面白く繰り込んで来る有様をそのまゝ髣髴とさせる概であつた...
牧野信一 「バラルダ物語」
...その晩は闇で海の方から雲が出て...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
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