...玉のつらなる雫(しずく)をかくれば...
泉鏡花 「悪獣篇」
...たゞ其木の葉の尖から落ちた雫が點々と其上に少しの痕をとゞめてゐるばかりである...
高濱虚子 「俳諧師」
...灰汁桶(あくおけ)の雫(しずく)やみけりきり/″\す 凡兆あぶらかすりて宵寝(よいね)する秋 芭蕉「桶の灰の中に水を入れて...
高浜虚子 「俳句への道」
...ふるえて落ちる傘の雫の蔭にちら/\しながら...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...母屋(おもや)前(まえ)の芝生は樫の雫(しずく)で已に斑(まだら)に消えて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...冷い雫(しずく)が落ちていた...
豊島与志雄 「或る素描」
...軒端の露の雫に耳を傾けていた...
豊島与志雄 「初秋海浜記」
...」指先で二合罎を摘(つま)み出して灰の中へそっと雫(しずく)を落している...
永井荷風 「雪解」
...眼鏡の硝子に溜った雫(しずく)をぬぐって...
中島敦 「プウルの傍で」
......
長塚節 「長塚節歌集 中」
...雫に濡(ぬ)れた飾窓(ショウウヰンド)のガラスが泣いたやうにギラギラ光つてゐた...
中戸川吉二 「イボタの虫」
...手紙に涙をこぼしたように見せかけるために水の雫をたらしてみるといったことだが...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...「雫も落つる」の「も」の字も意味をなさず...
正岡子規 「人々に答ふ」
...(九月八日)百二十○雑誌『ホトトギス』第五巻第十号東京俳句界の中に茂山(しげやま)の雫(しずく)や凝(こ)りて鮎(あゆ)となり耕村(こうそん)といふ句を碧梧桐(へきごとう)が評したる末に「かつ茂山(もざん)をシゲヤマと読ますこと如何にも窮せずや」とあり...
正岡子規 「病牀六尺」
...内端(うちは)な女心(をんなごゝろ)の泣(な)くにも泣(な)かれず凍(こほ)つてしまつた檐(のき)の雫(しづく)は...
水野仙子 「日の光を浴びて」
...そう言ううちにポタリと一雫...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...雫(しずく)で濡らし...
吉川英治 「親鸞」
...体や髪の雫(しずく)を拭いて...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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