...「雪隠」にこもって勉強する...
...彼女は雪隠に隠れて私を探さなかった...
...雪隠に入って、読書三昧だ...
...昨日は雪隠に入り、物思いにふけっていた...
...雪隠に籠って、研究している...
...それは昼間寝かしてあった清導寺の嬰児(あかんぼ)が寺の傍の野雪隠(のぜっちん)の中に落ちて死んでいたと云う事件であった...
田中貢太郎 「鷲」
...台湾を取り、樺太の半を収(おさ)め、朝鮮を併(あわ)せ、南満洲に手を出し、布哇を越えて米国まで押寄する日本膨脹の雛型(ひながた)ででもあるように、明治四十年の二月に一反五畝の地面と一棟のあばら家から創(はじ)めた私共の住居(すまい)も、追々買い広げて、今は山林宅地畑地を合わせて四千坪に近く、古家ながら茅葺(かやぶき)の四棟(よむね)もあって、廊下、雪隠、物置、下屋一切を入れて建坪が百坪にも上ります...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...どうもこの雪隠に怨霊(おんりょう)が残ってならぬ...
中里介山 「大菩薩峠」
...開(あ)かずの雪隠(せついん)以後の...
中里介山 「大菩薩峠」
...厳重な附添の下に雪隠(せっちん)へ案内をしたのが運の尽きでした...
中里介山 「大菩薩峠」
...しかし彼はまだ雪隠で写生はせぬようだ...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...上下(かみしも)の雪隠(せっちん)を掻き廻しましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...川岸に小屋や雪隠(せっちん)を建てること...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...湯殿(ゆどの)と雪隠(せっちん)がついている...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...古井戸と長屋雪隠(せっちん)をまむかいにひかえ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...雪隠(せっちん)に隠れて饅頭を食うような...
久生十蘭 「雲の小径」
...この辺は野雪隠といふのは無いんだなあ...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...『樫づんど 若木の柘(つげ)に黐(もち)の森 雪隠椿...
正岡容 「随筆 寄席囃子」
...僕が下宿屋からここへ引越して来た時何でも入要な品は残らず揃っていて雪隠(せついん)に紙まで入れてあったには驚きましたね」妻君「それも皆(み)んなお登和さんのお世話ですからよっぽど大切にお思いなさらなければいけません...
村井弦斎 「食道楽」
...獄卒がこれを消毒(まよけ)のために雪隠(せついん)に撒(ふ)れと云うて酢を呉(く)れたけに...
夢野久作 「近世快人伝」
...雪隠(せっちん)虫...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...倉敷(くらしき)でいちど降りてうどん屋で雪隠(せっちん)を借りる...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
...雪隠(せっちん)の中で...
吉川英治 「宮本武蔵」
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