...今日はかの山鳩一羽庭に来りたればやがて雪になるべしかの山鳩来る日には毎年必雪降り出すなりと語らるゝを聞きしことあり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...雪降りしきりて歇まず...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...早朝雪降りしが須臾にして歇む...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...短歌雪降りて寒くはあれど梅の花散らまく惜しみ出でゝ來にけり多賀路はもいや遠にあれば行かまくのたゞには行かず時經ぬるかも茂り木兔もて鳥とることをよめるたらちねの母が桑つみ...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...何しろひどい雪降りで十分には分りませんでしたが...
南部修太郎 「死の接吻」
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野口雨情 「おさんだいしよさま」
...雪降り小女郎泣く子は帰れ雀と帰れ一軒家の背戸に雪五合降つて来た山の 山の奥の雪降り小女郎一里も 二里も雪負(しよ)つて飛んで来た...
野口雨情 「十五夜お月さん」
...あの怠け者が雪降りの朝の八時に車で降りてくるなんてしょっちゅうあることじゃないから...
久生十蘭 「雪間」
...同じ雪の夜の歌に 友禅の袖十あまり円く寄り千鳥聞く夜を雪降り出でぬ 之は舞子ばかりの集りらしい...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...わが街へ高き空より雪降りぬ寂し心の一筋の街之は象徴詩である...
平野萬里 「晶子鑑賞」
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槇村浩 「ハンニバル雪のアルプ越」
...時に大雪降り虎母子を抱き三日食を求むれども得ず...
南方熊楠 「十二支考」
...雪降りの山崎街道も聞き及ばねば...
南方熊楠 「十二支考」
...雪降り挙句で、日向の往来は泥濘だが、煉瓦塀の下の溝などにまだ掻きよせた雪があった...
「一本の花」
...今年みてえな珍らしい雪降りで...
三好十郎 「樹氷」
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若山牧水 「木枯紀行」
...ひと夜寢てわが立ち出づる山かげのいで湯の村に雪降りにけり起き出でて見るあかつきの裏山の紅葉の山に雪降りにけり朝だちの足もと暗しせまりあふ峽間(はざま)の路にはだら雪積み上野と越後の國のさかひなる峰の高きに雪降りにけりはだらかに雪の見ゆるは檜(ひ)の森の黒木の山に降れる故にぞ檜の森の黒木の山にうすらかに降りぬる雪は寒げにし見ゆ昨日の通りに路を急いでやがてひろ/″\とした枯芒の原...
若山牧水 「みなかみ紀行」
...ひと夜寝てわが立ち出づる山かげのいで湯の村に雪降りにけり起き出でゝ見るあかつきの裏山の紅葉の山に雪降りにけり朝だちの足もと暗しせまりあふ狭間の路にはだら雪積み上野と越後の国のさかひなる峰の高きに雪降りにけりはだらかに雪の見ゆるは檜の森の黒木の山に降れる故にぞ檜の森の黒木の山にうすらかに降りぬる雪は寒げにし見ゆ昨日の通りに路を急いでやがてひろびろとした枯芒の原...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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