...雪解けの靄(もや)に七色の虹を反射させていた...
池谷信三郎 「橋」
...峠を下るに、斜に北に向へる處とて、積雪解けず、深さ一尺にあまれり...
大町桂月 「冬の榛名山」
...放免状を突きつけられた囚人の画像の次に「春の雪解け川」を出した付け合わせと...
寺田寅彦 「映画芸術」
...翔(か)けってる翼のように広がったの枝からは雪解けの零(しずく)が落ちていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...雪解けの水よ...
豊島与志雄 「旅だち」
...雪解けの水が流れてる河を眺めたり...
豊島与志雄 「旅だち」
...もっとも多くの足跡は形が崩れているので、雪解けのために、幾分大きくなったと考えられる...
中谷宇吉郎 「イグアノドンの唄」
...しかも雪解け時だけに限らず...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...雪解け水の量も分ることになる...
中谷宇吉郎 「雪は資源である」
...「ひどい雪解けだね...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...才川町――十二月下旬――空に光つた山脈(やまなみ)それに白く雪風このごろは道も惡く道も雪解けにぬかつてゐる...
萩原朔太郎 「純情小曲集」
...四月の雪解けの頃まで三十圓ほど貯金をして田舍へかへり...
林芙美子 「玄關の手帖」
...小路は雪解けの上をゆっくりと漂っている汚物でいっぱいだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...雪解けのころまでここにいるよりしようがないのだからな」というと狭山は瞬かぬ眼でじっとこちらを凝視していた...
久生十蘭 「海豹島」
...屋根の雪解けて再び雨と降る更に涙にならんとすらん屋根の雪(第一変化)の解けて雨垂れになつて落ちる(第二変化)のを眺めてゐると...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...一月、二月と、三月の始めの間は、深い雪と、雪解けの後の、殆んど歩くことも出來ぬ道路とは、私たちが、教會へ行く以外は、庭の垣の向うへ出ることをさへはゞんだ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...日増しに暖くなる太陽で朝からひどい泥濘の雪解けがはじまり...
「おもかげ」
...焼香のつづく間も廂から落ちる雪解けの雫の音が絶えずしていて...
横光利一 「旅愁」
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