...雪解けの靄(もや)に七色の虹を反射させていた...
池谷信三郎 「橋」
...かねて聞いてゐた三峰川の水は深い山々の雪解けの水を集めて蒼い色がやゝ白く濁り...
今井邦子 「伊那紀行」
...雪解けの水も流れている...
鵜殿正雄 「穂高岳槍ヶ岳縦走記」
...雪解けの雫のおとが浪の響にまじつて聞えた...
太宰治 「道化の華」
...雪解けのぬかるみを難儀しながら戸山が原にたどりついて...
太宰治 「火の鳥」
...今まで堅く冷たくすっかり凍結していた自分の中の人間らしい血潮が急に雪解けのように解けて流れて全身をめぐり始めるような気がするのである...
寺田寅彦 「柿の種」
...一九〇五年の春の雪解け洪水で...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...春さきの雪解け洪水を全部その人造湖に呑み...
中谷宇吉郎 「アメリカの沙漠」
...翌二十三年一月十五日に雪解け洪水に見舞われ...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...しかも雪解け時だけに限らず...
中谷宇吉郎 「亡び行く国土」
...雪解け水の量も分ることになる...
中谷宇吉郎 「雪は資源である」
...雪解け水の流出測定をつづけてやっていた...
中谷宇吉郎 「雪は資源である」
...ととんと初午(はつうま)のたいこのような雪解けの音がしている...
林芙美子 「新版 放浪記」
...雪解けの、公園のやうになつた波止場の前に自動車が止つた...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...雪解けあとの異様な赭肌(あかはだ)をした浅間山を近か近かと背にした...
堀辰雄 「菜穂子」
...永い雪解けのあとで...
水野葉舟 「帰途」
...たとえ滝川一益が、勝家の内示を守って、雪解けの頃まで、じっと動かずにいようとしたところで、すでに敵の意を看破していた秀吉が、それまでの時を藉(か)すものではない...
吉川英治 「新書太閤記」
...雪解けも待つまい...
吉川英治 「新書太閤記」
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