...柿江はその川を越して遊廓から離れるべきだったのに、離れる代りに、また東の方に向いて元と来た道を歩きはじめた...
有島武郎 「星座」
...しかしわれらの統領は成層圏を離れるまでは...
海野十三 「宇宙尖兵」
...有力な根拠地布哇(ハワイ)を離れる気になった...
海野十三 「空襲葬送曲」
...芥川は「一と晩でも君と離れるのはいやだ...
小穴隆一 「二つの繪」
...世間の噂やら評判やらから離れるために...
田山録弥 「モウタアの輪」
...それが竜之助の眼先にちらついて離れることがありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...右へ離れると池になる...
夏目漱石 「虞美人草」
...――に就いては記述の中心から離れる事ですし...
西尾正 「陳情書」
...皆んな井戸端から離れるのだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...――お前さんにも仕事を取上げた敵――」「…………」お豊は要次郎の胸を離れると...
野村胡堂 「礫心中」
...村で公用のために紳士荘を離れることを拒んだのだった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...時には離れる...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...ビラの前から離れるとまた引き返して...
室生犀星 「神のない子」
...汽車が停車場(ていしゃじょう)の屋根の下を離れるや否や...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...実際を離れる場合はない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...世の常の花嫁が生家を離れる時のそれとは...
吉川英治 「源頼朝」
...きょう奈良を離れるらしいから...
吉川英治 「宮本武蔵」
...禄も家もわが子にも離れるような失敗になってしまった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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