...少し離れたところには弱(おうじゃく)らしい宗伯が...
芥川龍之介 「戯作三昧」
...現実の世界と懸け離れた...
芥川龍之介 「妖婆」
...また十マイルも離れている東京まで歩いて買物に行く若い娘を数名見た...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...けっきょく自分を離れないものは...
伊藤左千夫 「去年」
...よほど離れた草原に腰をおろし...
太宰治 「乞食学生」
...ここから森林鉄道が海岸を離れて山に入り...
太宰治 「津軽」
...堀川の裏のさゝやかな流れに臨んだ世離れた閑靜な邸――それも通りからもさう大して離れてゐない邸に...
田山花袋 「道綱の母」
...神をば存在を離れて(すなはちこの上なく完全な實有をば最大の完全性を離れて)思惟することは私にとつて自由であるのではないから...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...哲学史の正確な知識を離れては存在し得ないから...
戸坂潤 「思想としての文学」
...夫から心身共に離れた由紀子が...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...)それからリルケは、遂に巴里を離れ、伊太利に赴き、ヴィアレッジオに二箇月近く滯在してから、漸くにして、妻や友人のゐるヴォルプスヴェデに歸つた...
堀辰雄 「日時計の天使」
...彼と彼らの間はだんだん離れていた...
本庄陸男 「石狩川」
...場処(ばしょ)はこの高島からそう離れておらぬ海面での事らしいが...
柳田国男 「海上の道」
...五里ばかり離れた町に住んでいるからと言って...
山本禾太郎 「抱茗荷の説」
...その青いお召物の襟の処が三角に切れ離れて...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...どうしても離れません...
夢野久作 「近世快人伝」
...私の網膜にコビリ付いて離れないであろう...
夢野久作 「戦場」
...離れていた真紀子の顔が軽快なターンをとって近づいた...
横光利一 「旅愁」
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