...僕はやっと欄干を離れ...
芥川龍之介 「湖南の扇」
...つかつかと……わずかに白い門燈を離れたと思うと...
泉鏡花 「貝の穴に河童の居る事」
...彼等は村から約二里離れた森へ一緒に出かけた...
小泉八雲 田部隆次訳 「雪女」
...○魂の詩○印象を離れないで印象を超えたるものの表現――暗示――象徴七月九日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...わたしの心を離れることがなかった...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...そして私も実はあなたと同じに自分の言ってることから遠く離れています...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...甲府の町は離れてしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...どの人もテーブルから遠く離れていなかった...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...二間ばかり離れて仮面をつけたモーニングの男が二人にピストルの銃口(つつぐち)をさしむけながら悠々とはいってくる...
平林初之輔 「探偵戯曲 仮面の男」
...離れの大奥様は一安心だ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...三田の好奇心を離れなくなつた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...つかず離れずの態度ではあるが何時(いつ)かしら其の仲間に入(はい)つて見ると...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...三寸離れていても蠅は石油の匂いで昏倒(めをまわ)して石油の中へ落ちてそのまま死にます...
村井弦斎 「食道楽」
...何とかお言いあそばさないではあまりに人間離れのした方と思われるでしょう」こう責めるために...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...さうして、机を離れ、門を出ると、もう今迄の一切をカツトして、そこに全くべつな心境、べつな世界を組立てることが出來る...
吉川英治 「折々の記」
...勝家のそばを離れて...
吉川英治 「新書太閤記」
...セリョージャ! あたしがお前さんから離れて暮すなんて...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
...現代離れのしたものを選みたがる日本画家の中にあっては...
和辻哲郎 「院展遠望」
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