...評価するだけの雅量に乏しかつた...
芥川龍之介 「あの頃の自分の事」
...誰(たれ)かの本(ほん)を讀(よ)んでゐた雅量(がりやう)は...
泉鏡太郎 「十六夜」
...自身(じしん)の主義(しゆぎ)を実行(じつかう)し得ざる人は人情(にんじやう)の秘密(ひみつ)を会得(くわいとく)し得ざるが故に他を容(い)るゝ雅量(がりよう)を有せず...
内村鑑三 「時事雑評二三」
...この際これほどの雅量はあってほしい...
大杉栄 「獄中消息」
...雅量の大なる點に於て...
大町桂月 「石田堤」
...願わくならば微笑でもしていて下るほどの雅量を持っていて欲しいということです...
種田山頭火 「鎖ペンを握って」
...而(しこう)してその己れと異なりたるものを寛容するの雅量に乏しき...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...千紛を除いて大計を定むるの雅量ありしが如し...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...日本の哲学は今だに大衆が用いている俗語を学術語としてこなすだけの階級的雅量がなく...
戸坂潤 「思想としての文学」
...善く調和し得るの雅量を有せり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その見識によって迷信屋を憐れむだけの雅量をも備えているつもりである...
中里介山 「大菩薩峠」
...威厳と雅量を望むことは注文が無理だけれども...
中里介山 「大菩薩峠」
...他の長を認めてこれを公平に鑑別するの雅量をも相当に持っていたらしい...
中里介山 「大菩薩峠」
...高木さんは紳士だからあなたを容(い)れる雅量がいくらでもあるのに...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...敬意をもって相手の愚談を傾聴する雅量を持ちあわせていなかったので...
久生十蘭 「淪落の皇女の覚書」
...身をもつて風物に溶け込むだけの雅量が見出し難かつた...
牧野信一 「痩身記」
...大気な人間を容れる雅量のないおひとだ」「では別に何か先生には...
吉川英治 「三国志」
...叡山は二度と自分を容れまい――容れる雅量があるまい――今日が別れである...
吉川英治 「親鸞」
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