...雅趣余りあらざるに非ざるも...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...樹皮にはウメノキゴケを生じ雅趣ある木が何本となく並んでゐる...
今井邦子 「伊那紀行」
...その飾り気のなさや無邪気な雅趣によって...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...夫人のは筆蹟も文章も古への歌人のやうな雅趣を帯びてゐた...
徳田秋聲 「芭蕉と歯朶」
...なかなか雅趣があっていいのがあります……だが...
中里介山 「大菩薩峠」
...湿気によって生ずる特殊な雅趣を...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...大へん雅趣が深くなつた...
萩原朔太郎 「歳末に近き或る冬の日の日記」
...その色ざめた中にある雅趣...
モーリス・ルブラン Maurice Leblanc 婦人文化研究会訳 「探偵小説アルセーヌ・ルパン」
...その姿からいえばまことに雅趣掬すべき野蓼で...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...云ひがたない雅趣にさそはれたものであつたけれど...
正岡容 「巣鴨菊」
...丙は雅趣を解して繊巧を解せず...
正岡子規 「俳諧大要」
...そのこれを冷眼に視る処において多少の雅趣を生ずるをや...
正岡子規 「俳諧大要」
...景を写し情を写し時を写し多少の雅趣を添ふ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...全体俗にして一点の雅趣なき者もまた月並調とはいふ...
正岡子規 「墨汁一滴」
...なるほど考へて見ると田舎には何でも一家の内でやるから雅趣のあることが多い...
正岡子規 「墨汁一滴」
...ながらふるほどは憂(う)けれど行きめぐり今日はその世に逢ふ心地(ここち)して巧みに書こうともしてない字が雅趣に富んだ気高(けだか)いものに見えるのも源氏の思いなしであろう...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...たいそうにはしないで雅趣のある檜破子(ひわりご)弁当が出て...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...雅趣のある姿でながめていた...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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