...悠々として人智の発達を待とうとする高風(こうふう)雅懐(がかい)は...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...だがほんとうの優美というものはたしなみの深い都会人でなければ理解できないものであるから平凡のうちにおもむきのある此処(ここ)の風致もむかしの大宮人の雅懐(がかい)がなければ詰まらないというのが当然であるかも知れない...
谷崎潤一郎 「蘆刈」
...ちょいと良い声で歌う雅懐も持って居たのです...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...浮動する清香の間に月を帯びて仮寐するのはこの上も無く雅懐を養う事になるであろうと私は私かに羨望し...
牧野富太郎 「植物記」
...幽賞雅懐はじめのごとし...
正岡子規 「俳人蕪村」
...幽賞雅懐はじめの如し...
正岡子規 「俳人蕪村」
...彼らはその家屋と庭園とを公開して民衆と共に楽もうとするような新理想主義的な雅懐を持っていないのです...
与謝野晶子 「激動の中を行く」
...予等は君の歌に現れた誠実と雅懐とを尊敬し...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...なお粗朴なる洗心と雅懐(がかい)を心がけていた丞相その人の面影を偲(しの)ぶに足るといわれている...
吉川英治 「三国志」
...光秀とても決して自然の美や雅懐(がかい)を解さないものではなかったが...
吉川英治 「新書太閤記」
...時節を待ちながらも時節を度外している雅懐(がかい)はないのである...
吉川英治 「宮本武蔵」
...けっこう庶民の雅懐を愉しむには事足りていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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