...(二)嗚呼南陽の舊草盧二十餘年のいにしへの夢はたいかに安かりし光を包み香をかくし隴畝に民と交はれば王佐の才に富める身もたゞ一曲の梁歩吟...
土井晩翠 「天地有情」
...隅田川と中川との間にひろがっていた水田(すいでん)隴畝(ろうほ)が...
永井荷風 「寺じまの記」
...北岸の堤に沿うては隴畝(ろうほ)と水田が残っていて...
永井荷風 「放水路」
...隴畝(ろうほ)の中数処に桔槹井(けつかうせい)を施て灌漑の用をなす...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...千里を翔(か)けても珠(たま)なき樹には棲(す)まずというわれ困(こう)じて一方を守り英主にあらねば依らじとし自ら隴畝(ろうほ)を耕していささか琴書(きんしょ)に心をなぐさめ詩を詠じて鬱(うつ)を放ち以て天の時を待つ一朝明主に逢うあらば何の遅きことやあらん……玄徳はそっと階をのぼって...
吉川英治 「三国志」
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