...御前が餓死するまでには隨分時間がある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...僕は此時代との別離が隨分辛かつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...(私はこの隨筆を二十三年の小説界に載せたのだが...
小穴隆一 「二つの繪」
...「隨分ひどい家(うち)ですぞのい...
鈴木三重吉 「胡瓜の種」
...わしも此で幾らも擔いちや出ねえでがすが夜は隨分草臥れます...
長塚節 「教師」
...それから假令(たとひ)どうでも尋(たづ)ねて來(き)た※(あね)に挨拶(あいさつ)もせぬのは他人(たにん)の手前(てまへ)が許容(ゆる)さないので漸(やうや)く立(た)つて「※等(あねら)も隨分(ずゐぶん)ひでえ目(め)に遭(あつ)たんだな」彼(かれ)はいひながら家(いへ)の内(うち)へおつたを導(みちび)いた...
長塚節 「土」
...唇の不隨意筋が自ら戰(をのの)き出すやうな...
南部修太郎 「猫又先生」
...隨分無理な金を溜めた爲に散々諸人の怨(うらみ)を買つたらしく...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...隨分澤山御座いますが先づなんにも無くなつたものは御座いませんやうで」土藏の中は整然(せいぜん)として...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...隨分鳴らした大町人ですが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私は隨分(ずゐぶん)お才さんを怨んでは居たけれど...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...隨分よくお答へをしたぢやないの...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...或ひは更にモンテーニュの『エセー(隨想録)』を讀んでみるのも...
三木清 「哲學はどう學んでゆくか」
...講義は隨分熱心な方であるが...
三島霜川 「解剖室」
...隨つて亡くなられた人を累するやうな虞もあるまい...
森林太郎 「長谷川辰之助」
...隨つて此から下流の海岸は...
柳田國男 「潟に關する聯想」
...蜂の方でも隨分遠くまで尺とり蟲を探して歩くのを見かけるが...
横瀬夜雨 「べつ甲蜂」
...だから、坊さんが、お經を讀むのを聞いてゐると、隨所で、「阿(あ)、阿(あ)、阿(あ)ア‥‥」と引つぱツては又、朗々と、續けてゆく...
吉川英治 「折々の記」
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