...ある隠微な原因によって...
芥川龍之介 「二つの手紙」
...栄介の悲しみはしだいに隠微な怒りに変りつつあった...
梅崎春生 「狂い凧」
...か〉五郎の頬に隠微な笑いが上って来る...
梅崎春生 「幻化」
...その青年の考えの最も隠微な色合いをも見て取ることができた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...人生の隠微なるものの姿を把(とら)えようとしていたのに...
原民喜 「冬日記」
...どんな隠微な暗示でも...
原田義人 「「世界文学大系58 カフカ」解説」
...どんな隠微な犯罪も見逃しはせぬ...
久生十蘭 「魔都」
...その間の隠微なものに何と鋭い針をさしているだろう...
宮本百合子 「雨の昼」
...将に老年が迫ろうとする隠微な一生の季節...
「海流」
...こういう隠微なたゆたいの詩があるというのも興ふかいことです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...あらゆる隠微な人を殺す諸力を選り抜いた霊液奴...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...何とは知らず、或る強大な物で、殆ど感触せられない、隠微な物が、僕の心中で活動し始めた...
アンリ・ド・レニエエ Henri de Regnier 森林太郎訳 「不可説」
...詰まり一種の隠微な不安...
クスミン Mikhail Alekseevich Kuzmin 森林太郎訳 「フロルスと賊と」
...人びとがすべてかくしもっている隠微な秘密の部分への幼い拘泥ではないのか...
山川方夫 「愛のごとく」
...こんな隠微なことは何んとかすらりと暗黙のうちに解決をつけなくちゃ...
横光利一 「旅愁」
...何んと男女は隠微な動きをするものだろうと...
横光利一 「旅愁」
...いま目にしているこれは危険を秘めた象徴性というこれまでに全く見られなかった隠微な性格を持っており...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「狂気の山脈にて」
便利!手書き漢字入力検索