...彼は気が気でないのだと包み隠さずにいって...
海野十三 「東京要塞」
...隠さずに言ってみ給え...
太宰治 「乞食学生」
...リエも自分の男や時代に傷つけられた傷痕を隠さずにみせ...
田中英光 「さようなら」
...それで、益満さんは、この調所を途中で討つつもりらしいんだ」「そうだろう」庄吉は、強く、低く「隠さずに、師匠、打明けてくれねえか...
直木三十五 「南国太平記」
...「どうぞ隠さずにいって下さい...
夏目漱石 「こころ」
...その経過を何にも隠さずに衒(てら)わずに腹の中をすっかりそのままに描き得たならば...
夏目漱石 「模倣と独立」
...これだけは隠さずに話してくれ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...勘次郎さんに近頃親しい女はなかったのかね」「…………」「隠さずに言って貰いたいが――」お清はしばらく躊躇(ちゅうちょ)しておりましたが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...――隠さずに教えてくれ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「何事も隠さずに言って下さい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...今度は隠さずに話してくれるだろうな」「ええ」「例えば...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...隠さずに言え」主水はいよいよ平伏して...
久生十蘭 「鈴木主水」
...隠さずにおっしゃってください」「二度目だぞ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...どうぞ隠さずに話をして下さいまし...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...彼女は隠さずに怒りを述べていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...「どうしたことです名主さん」と治兵衛が云った、「なんのおしらべです、盗賊でも逃げこんだのですか」「かみさんや娘がいないようだな」と茂七が訊いた、「二人はどこにいるのかい」「女房はさとへゆきました、おすえもいっしょですが、あいつらを御詮議(ごせんぎ)ですか」「捜しているのは侍だ」と茂七のうしろにいた若侍が初めて云った、「谷川主計(かずえ)という者だが、知っているだろうな」「大手先の谷川さまなら知っております」治兵衛はおちついて答えた、「私が若いじぶん下男奉公にあがっていましたから」「その谷川がいる筈だ」と若侍が云った、「訴人する者があったし証拠も慥(たし)かめて来た、隠さずに云え、谷川はどこにいる」「治兵衛さん」と茂七が云った、「へたに隠しだてをしないほうがいいよ、おまえの家の裏に北寄貝の殻がたくさん捨ててあるし、毎日米のめしを炊くこともわかっている、そんな贅沢(ぜいたく)をするおまえさんじゃあない、誰かよっぽどの人が来ているに相違ないんだ」「ええ客はありました」と治兵衛が答えた、「女房のおふくろさんが十日ばかりまえに来て、今日帰ってゆきました、女房とおすえはそれを送って姥沢(うばざわ)までいったのです」おすえはそこまで聞いて、裏の戸口からぬけ出した...
山本周五郎 「失蝶記」
...それも隠さずに語った...
山本周五郎 「つばくろ」
...隠さずにみんなうちあけた...
山本周五郎 「めおと蝶」
便利!手書き漢字入力検索