...際限のないあの頃のリンカンの栗林――それらは今は鉄道の枕木となって永遠のねむりについている――をさまよい歩くのはたいへん愉快であった...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...際限のない自分の寂しささえ超えて恍惚(うっとり)として仕舞いました...
ラビンドラナート・タゴール Rabindranath Tagore 宮本百合子訳 「唖娘スバー」
...彼らは低声に出入りの女達の身体つきに関して際限のない冗談を交換するよりほか用もない様子だった...
谷譲次 「踊る地平線」
...それから深い深い際限のない山の中に入つて行くのであつた...
田山花袋 「歸國」
...かかることは際限のない仕事である...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...あの恐ろしいいつまでたっても際限のないヘルツェンシュトゥベと……まあ...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...それをいちいち驚嘆していた日には際限のないことです...
中里介山 「大菩薩峠」
...季節だけに青いものが際限のない地の上皮(うわがわ)に...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...「沢山あるんだ」慾に際限のない彼の言葉は簡単であった...
夏目漱石 「道草」
...もし彼女達の夫が彼女達の際限のない贅沢を維持出来なくなったら...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...凡(およ)そ幕府の圧制殻威張(からいば)りは際限のない事ながら...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...その虫が虫を産んで際限のない所に...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...例の錬金術の免許取(とり)のお仲間で、道場と云う暗い廚(くりや)に閉じ籠って、際限のない、むずかしい方書(ほうがき)どおりに、1040気味の悪い物を煮交ぜたものだ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...右方は際限のない田圃の遠見...
山本笑月 「明治世相百話」
...際限のない素人観に過ぎぬのでこのくらいに止めます...
山本笑月 「明治世相百話」
...悪用すれば際限のないものにちがいない...
横光利一 「旅愁」
...つまりは際限のない死のようなものかもしれぬと思った...
横光利一 「旅愁」
...三高時代の思ひ出といつたものは実に際限のないものであつて...
淀野隆三 「思ひ出づるまゝに」
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