...拜みては言ふ隙に...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...近頃では犬が自由に出入できる隙間ができた...
梅崎春生 「黄色い日日」
...御簾(みす)のうちにいてさっきから隙見(すきみ)していた...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...隙(すき)がありさえすれば蓄音器を弄(いじ)っていた...
徳田秋声 「あらくれ」
...彼女はわずかな隙(ひま)をも利用しようとした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...白井はこの様子に花子はもう何事をも自分に許すやうな心になつてゐると思込んでその次の日、隙を見て、中学生のよく書くやうな長々しい艶書を花子に手渡した...
永井荷風 「来訪者」
...手先捕方を隙間もなく配置し...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...格子に隙間(すきま)の見える所へ宮はお寄りになったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そういう間にもお前には済まないと思いながらわたしはわたしの快楽を何かの隙間からも偸(ぬす)みたのしんで...
室生犀星 「みずうみ」
...隙処蒔冬蔬...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...その隙(ひま)にここを遁(のが)れてまた萱(かや)を苅る翁に逢う...
柳田国男 「遠野物語」
...ちょっとでも隙があったらとびかかろうと...
山本周五郎 「さぶ」
...隙があったら切りぬけてゆかれい...
山本周五郎 「風流太平記」
...感じとるような隙間はありはしない...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...けれどもその云い訳をする隙(ひま)がもうないのだ...
夢野久作 「暗黒公使」
...その隙(すき)に仕事をするという段取りになるのだ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...帰りがけに数右衛門の長屋の戸を隙見(すきみ)してみると...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
...遠く来つ友もはるけく出でて来て此処に相逢ひぬ笑みて言(こと)なく無事なりき我にも事の無かりきと相逢ひて言ふその喜びを酒のみの我等がいのち露霜の消(け)やすきものを逢はでをられぬ湖(うみ)べりの宿屋の二階寒けれや見るみずうみの寒きごとくに隙間洩る木枯の風寒くして酒の匂ひぞ部屋に揺れたつ十一月二日...
若山牧水 「木枯紀行」
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