...木立(こだち)の隙間から倉の白壁がちらちら見える...
伊藤左千夫 「春の潮」
...味方の飛行隊の隙(すき)を覘(ねら)って押し寄せた爆撃隊から...
海野十三 「空襲葬送曲」
...蘭丸が脇差の紐の本数を数えているのを隙間(すきま)から御覧になっていたのだ...
海野十三 「未来の地下戦車長」
...手隙のものは、館の内外、賊のおりて来そうな個所を、少しの隙もなく、見張り続けた...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...四六時中見張りましたがわずかな隙も見えないのです...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...そのうちになんと隙(すき)を見出したか...
中里介山 「大菩薩峠」
...蒲団(ふとん)を頭のところからよく被(かぶ)っていねえと隙間(すきま)から風が入る」与八はお松に夜具を厚く被せてやって...
中里介山 「大菩薩峠」
...欄干(らんかん)の隙間(すきま)から庭前(にわさき)の植込を頬杖(ほおづえ)に見下している...
夏目漱石 「虞美人草」
...蓋は少しの隙間(すきま)もなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...蔀(しとみ)の隙間からは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
......
波立一 「檻の中」
...(まるで最初に彈いた「惡魔の顫音(トリロ)」のなかからでもちよいと彈き手の心の弛んだ隙間にまぎれ込んでしまつたやうな)そんな不意打ちにすつかり怯(おび)えながら...
堀辰雄 「四葉の苜蓿」
...彼は自分の常に隙のない心構に比較して...
水野仙子 「醉ひたる商人」
...霧の夜明けに隙見(すきみ)したことをくわしく説明するのには宮も興味を覚えておいでになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そのことの前にはもう父と子の個人的な感動などは入りこむ隙がないのだ...
山本周五郎 「新潮記」
...扉(ドア)の縁と入口の柱の間の僅かな隙間(すきま)に耳を押し当てて...
夢野久作 「一足お先に」
...どうして少しの隙(すき)や猶予があらう...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...油断も隙(すき)もありはしません...
吉川英治 「三国志」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??