...「かういふ狭い処を隘路と云ふ...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...いまだ狹隘なる婦人の心裏に入らざるのみ...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...余は世に「リベラル」(寛大)なりと称する人が自己のごとく「リベラル」ならざる人を目して迷信と呼び狭隘と称して批難するを見たり...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...關ヶ原と思ふあたりの狹隘を俯瞰して峙つてゐる形勢が明かに看取される...
近松秋江 「湖光島影」
...人間と人間との特殊な交渉より外には何物もない隘(せま)くて窮屈な小い部屋のなかに住みなれて来た彼女に取つては...
徳田秋聲 「或売笑婦の話」
...換言すれば狭隘な専門家の眼から全世界の法則や機構が...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...稍々狭隘自重に過ぎたるの嫌あれども...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...伯にして若し狭隘なる一政党の範囲を脱して自由の地歩を占め...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...いづれも狹隘なる壟斷から離れて普遍洽及のものとなつた...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...ラザレフ岬の隘峡の上を渡ってやって来たのだろうというところへ...
久生十蘭 「地底獣国」
...」こっちの手でこの狭隘から救い出しましょう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...平常の狹隘な知性の窓などはぶち壞されてしまつていい...
吉川英治 「折々の記」
...続け」と一道の隘路(あいろ)を混み合って続々谷のうちへ突進した...
吉川英治 「三国志」
...また楠木方に何百倍する大兵もこの隘地では活かしようがない...
吉川英治 「私本太平記」
...しかも、受けて立つ位置からみれば、北の山ノ内、仮粧坂の隘路、大手の浜道稲村(いなむら)ヶ崎(さき)、三方面どこも地の利は味方にある...
吉川英治 「私本太平記」
...山坂の嶮隘(けんあい)にかかると...
吉川英治 「新書太閤記」
...狭隘(きょうあい)な地なので...
吉川英治 「新書太閤記」
...それとこんな狭隘(きょうあい)な山間の一部なのに...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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