...人に押し隔てられじとし給へり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...土間を隔てた隣の座敷に...
泉鏡花 「歌行燈」
...その薦を隔てて小道が川に並んでついている...
井上円了 「おばけの正体」
...其の川を隔てた向う岸の一軒の板葺屋には壁に「おもちや御土産いろ/\」などゝ書いた板が打つけてあつた...
高浜虚子 「落葉降る下にて」
...一層普通の民とかれ等との間を隔てた...
田山花袋 「歸國」
...我々との交通も隔ていたが...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...それを隔ててなお遥に...
永井荷風 「放水路」
...聞くともなく物干一つ隔てた隣の話声に耳をすました...
永井荷風 「雪解」
...貴賤上下の隔てはねえ...
中里介山 「大菩薩峠」
...そこから道を隔てて向側の窪地は...
野上豊一郎 「ヴェルダン」
...隔てなく助け合う仲だったのです...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...彼等は僕を受け容れ、拒み、僕を隔ててゐた...
原民喜 「鎮魂歌」
...それにしても、あのほがらかなひる前の天気が、二三時間隔てて、前触れもなく暴化(しけ)て来るとは考えられない...
本庄陸男 「石狩川」
...小道を隔てて孟宗竹(まうそうちく)の大籔(おほやぶ)がある...
森鴎外 「大塩平八郎」
...一つしか無い窓を開けると小路(こうぢ)を隔てて塀の高い監獄の構内を直(す)ぐ見下(おろ)すのである...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...川を隔てゝ前の谿が急に暗くなる...
吉江喬松 「山岳美觀」
...わずか半里を隔てて相対したと思う無量な感慨と緊張とが...
吉川英治 「新書太閤記」
...幾側(いくかわ)にも隔ての間(ま)や縁が繞(めぐ)っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
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