...横田川を隔てて相対しぬ...
芥川龍之介 「木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)」
...仄(ほの)かな哀感の霞を隔てゝ麗(うらゝ)かな子供芝居でも見る樣に懷かしいのであるが...
石川啄木 「二筋の血」
...その中で僕の丁度一と部屋置いて隣りにゐ合はせた中年者夫婦が一緒に寫眞を取らせてゐたのを少し隔ててながめながら行くと...
岩野泡鳴 「鹽原日記」
...中央の岩山を隔てて反対の側なのだが...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...太平洋に隔てられて暫(しば)らくここに停滞した文明は...
大隈重信 「日本の文明」
...鞍馬とは谷を二つも三つも隔てゝゐて...
田山花袋 「道綱の母」
...道路と、濠を隔て、国電のホームが見えている...
外村繁 「日を愛しむ」
...白鷺一羽水上に舞ふ処(ところ)流れを隔てて白髯の老松(ろうしょう)を眺むるは今戸(いまど)の岸にやあらん(下巻第四図)...
永井荷風 「江戸芸術論」
...船は約一丁を隔ててほとんど並行(へいこう)の姿勢で進行している...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...しばらく佇(たたず)んでいると廊下を隔てて向うの座敷でベルの音がする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...五六間隔てたまゝ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...隔てなく助け合う仲だったのです...
野村胡堂 「笑う悪魔」
...三十ヤードとは隔てざる処(ところ)に...
アンブローズ・ビヤース Ambrose Bierce 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...其あなたに水を隔てゝ...
柳田国男 「山の人生」
...千里を隔てていても...
吉川英治 「新書太閤記」
...ふすまを隔てて、吉保は、白絹(しらぎぬ)の小蒲団に枕をのせ、暢々(のびのび)と寝ころんでいた...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...二間ほど隔てた奥の室(へや)で...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...恰度宿の主人がその日肋骨を折つて倒れたため三里隔てた牧園からN氏はかけつけて来たのであつた...
吉田絃二郎 「八月の霧島」
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