...中に横たはる罅隙を隔てて呆然として相對する...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...隔ての障子を開けた...
石川啄木 「鳥影」
...川を隔てて一とかたまりの杉の森がその腰から以上を見せてゐる...
岩野泡鳴 「鹽原日記」
...清三の室(へや)は中庭の庭樹(ていじゅ)を隔てて...
田山花袋 「田舎教師」
...二人を隔てていたものはもう何も残っていなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...このような機械によって隔てられる人間の距離の感覚を把えていたのである...
中井正一 「美学入門」
...廊下を隔てた女中部屋に居る...
野村胡堂 「踊る美人像」
...祝言前の隔てを取去ろうとも...
野村胡堂 「十字架観音」
...私は十余年を隔ててゆくりなくもまた法師湯に浸つた...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...片側は山を隔ててまるい低い雑木の立った山が見える...
水野葉舟 「黄昏」
...山風に霞(かすみ)吹き解く声はあれど隔てて見ゆる遠(をち)の白波漢字のくずし字が美しく書かれてあった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...譬(たと)えば簾(れん)を隔てて美人を見るが如くである...
森鴎外 「鴎外漁史とは誰ぞ」
...二台の人力車がらくに行き違うだけの道を隔てて...
森鴎外 「二人の友」
...これから天竜を隔てた遠州の磐田(いわた)郡にも有名なる阿多古がある...
柳田國男 「地名の研究」
...しかし、石窖(いしぐら)の中では、卑弥呼(ひみこ)は、格子を隔てて、倒れている訶和郎(かわろ)の姿を見詰めていた...
横光利一 「日輪」
...暫時これにてお控え下さい」と待たされた所は道場を隔てた控え所...
吉川英治 「剣難女難」
...前方の低地を隔てた真正面の太子(たいし)ヶ嶽(たけ)あたりから...
吉川英治 「新書太閤記」
...ふた間ほど隔てた宿直部屋(とのいべや)あたりである...
吉川英治 「新書太閤記」
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