...戦場ヶ原を隔てて男体山が毅然(きぜん)として雲表に聳(そび)え立っている...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...コンクリートの天井を隔てていても...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...千々岩(マヽ)灘を隔てゝ雲仙をまともに見遙かすのである...
種田山頭火 「行乞記」
...長い鯨の脊のやうな三峰を隔てゝ...
田山録弥 「田舎からの手紙」
...墓地を隔てゝ紅葉山人の二階の窓……明治二十三四年頃から卅四五年まで...
田山録弥 「紅葉山人訪問記」
...小さな墓場一つ隔てた東隣(ひがしどなり)の石山氏の親類だと云う家(うち)のおかみが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...愛情を隔てるバリケードを築いている...
永井隆 「この子を残して」
...何でも谷一つ隔てて向うが脈の走っている所らしい...
夏目漱石 「草枕」
...何の隔てもなく受け容れてくれました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...黒板の塀(へい)一重を隔てて...
原民喜 「壊滅の序曲」
...空漠(くうばく)たる沙漠(さばく)を隔てて...
原民喜 「鎮魂歌」
...壁を隔て/\哄笑してゐた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...彼女は次第に私との友情に隔てを忘れ...
牧野信一 「タンタレスの春」
...唖のやうな口しか持つてゐない――この矛盾から来る苦悩が時を隔てた今日でも明かに感じられるのである...
水野葉舟 「言文一致」
...生死の線が隔てた二人と思い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...遠江国とは海を隔てて相対してゐたので...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...大広間の襖一枚を隔ててぶつかり合った...
夢野久作 「近世快人伝」
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