...……娑婆界を隔つる谷へ...
芥川龍之介 「河童」
...然るに半里ほど隔つた本庄村の方の仲間から頻りに...
石川三四郎 「浪」
...幽明遙(はる)けく隔つとも僕の心は一日も民子の上を去らぬ...
伊藤左千夫 「野菊の墓」
...幽明相隔つるといえ...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...その間になんら両性を隔つる屏障(へいしょう)が存在しておらず...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...最早疾つくに隔つた昔の事のやうに思ひ出しながら目を冷した...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...)4321.數歩隔つた所に牛乳車があつた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...緑林掩(おほ)ふ連山と怒濤轟く海洋と 155間にありて隔つれば...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...湾を隔つる桜山は悲鳴してたてがみのごとく松を振るう...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...ものありて間を隔つるように覚えつ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...幽明何をか隔つる...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...少し隔つてから振り返つて見ると滴る樣な新緑の間にほつほつと黄色い房のあるのは際立つて鮮かであつた...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...享禄二年は永正三年を隔つること二十三年であるから...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...二里も隔つた停車場までの途すがら...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...わずかに径(こみち)を隔つも蛇棲む...
南方熊楠 「十二支考」
...遠近(をちこち)の汀(みぎは)の波は隔つともなほ吹き通へ宇治の川風薫は自身でまいることにした...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...呉越(ごゑつ)の人たとひ天涯相隔つるとも...
山路愛山 「英雄論」
...少し隔つて若い女性が彳(たゝず)んでゐる...
吉江孤雁 「夢」
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