...二三メエトル隔つた向うに僕を振り返つて見てゐるのです...
芥川龍之介 「河童」
...……娑婆界(しゃばかい)を隔つる谷へ...
芥川龍之介 「河童」
...父は汽車ができると同時に半里ほど隔つた本庄驛の停車場の一番よい所に運送店を開きましたが...
石川三四郎 「浪」
...十里許りも隔つた某村の村長の次男である...
石川啄木 「鳥影」
...蒼(あお)くなって押隔つれど...
泉鏡花 「活人形」
...人々とかけ隔つてゐるすきを見て...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...)4321.數歩隔つた所に牛乳車があつた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...始めは一里ほど隔つた法類のT寺がそれを監督したが...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...こゝに何時(いつ)霽(は)れるとも知らぬ雨宿りをすべく彼の心はとく四里を隔つる家(うち)に急いで居た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...家を隔つること一萬里餘...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...其聳えた下のあたりに鮎川の港はあるのであらうがもう遙かに隔つてわからぬ...
長塚節 「旅の日記」
...最も優(やさ)しいものがあんたから遠く隔つてゐるから...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...二里も隔つた停車場までの途すがら...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...世をいとふ心は山に通へども八重立つ雲を君や隔つるという御歌もお託しになった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...雲のゐる峰のかけぢを秋霧のいとど隔つる頃(ころ)にもあるかなそのあとで歎息(たんそく)するらしい息づかいの聞こえるのも非常に哀れであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...そこからまた隔つたところに...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...陛下ともわずか一階を隔つる身になってくれば...
吉川英治 「三国志」
...所は隔つとはいえ...
吉川英治 「新書太閤記」
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