...随縁起行(ずいえんきぎょう)の功を積もうとして居るものを...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...随縁随喜の心境、――あるがままをうたへ...
種田山頭火 「一草庵日記」
...・南天の花へは蜂がきてこぼす・前田も植ゑて涼しい風炎天の鶏を売りあるく・田植べんとうはみんないつしよに草の上でカフヱーもクローバーもさびれた蓄音器の唄・雑草しづかにしててふてふくればそよぐ・ちぎられてもやたらに伸びる草の穂となつた改作附加笠きて簑きてさびしや田植唄はなく六月廿六日いつからとなく、早く寝て早く起きるやうになつた、此頃は十時就寝、四時起床、昼寝一時間ばかり、そして純菜食(仕方なしでもあるが)、だから、身心ます/\壮健、ことに頭脳の清澄を覚える、こんな風ならば、いつまで生きるか解らない、長生すれば恥多しといふ、といつて自殺はしたくない、まあ、生きられるだけは生きよう、すべてが業だ、因果因縁だ、どうすることもできないし、どうなるものでもない、日々随波逐波、時々随縁赴感、それでよろしい、よろしい...
種田山頭火 「行乞記」
...いよ/\皈ります、随縁去来だ...
種田山頭火 「旅日記」
...こうやって観海寺の石段を登るのは随縁放曠(ずいえんほうこう)の方針である...
夏目漱石 「草枕」
...悉く随縁臨機(ずいえんりんき)に...
夏目漱石 「それから」
...その真理から出立(しゅったつ)して、都会的生活を送る凡(すべ)ての男女(なんにょ)は、両性間の引力(アットラクション)に於(おい)て、悉く随縁臨機に、測りがたき変化を受けつつあるとの結論に到着した...
夏目漱石 「それから」
...其住み方の色々を随縁臨機(ずいえんりんき)に楽しむのも余裕である...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...随縁暫寄身...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...親鸞が北国へ来る途中からの随縁であった...
吉川英治 「親鸞」
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