...女教員(じょきょういん)が一人隅のほうで何かせっせと調べ物をしていたが...
田山花袋 「田舎教師」
...隅のほうできゃあきゃあ笑い轉げてるんです...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...今はきっと隅のほうで腐れかかって...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...土間の隅のほうで...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...隅のほうで超然と三人の論争をきき流していた酒鼻が...
久生十蘭 「金狼」
...老人(隅のほうで低く独白する)私はなにをしたのだ...
山本周五郎 「青べか物語」
...隅のほうで老女たちの啜(すす)りあげる声さえ...
山本周五郎 「菊千代抄」
...隅のほうで身をちぢめていた...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...……今でもどこか世間の隅のほうで...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
...薄暗い隅のほうで...
吉川英治 「新書太閤記」
...これにおります」隅のほうで読書していた綽空が...
吉川英治 「親鸞」
...今日も――輦の軌(わだち)に轢(ひ)かれて、尻尾を半分失った例の大犬の黒をつれて、五条の裏町のきたない酒売店(さかや)の土間で、弁円が、そこの亭主を相手に、頻(しき)りと、悲憤をもらしていると、隅のほうで、さっきから黙ってちびりちびり飲んでいた野武士ていの男が、「修験者どの」と、呼びかけた...
吉川英治 「親鸞」
...――親の死んだ時と、国を思う時だけだ」すると、隅のほうで、「やあ、始まったぞ、大村が...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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