...隅々まで晴れ渡つた空が第一に気持よく映つた...
伊藤野枝 「惑ひ」
...生れてはじめて津軽の国の隅々まで歩きまわってみた...
太宰治 「十五年間」
...自分の生れた地方の隅々まで見て置きたくて...
太宰治 「津軽」
...室の隅々までその光線を遍ねからしめることは出来ないといふやうな暗くどんよりと点いてゐる十燭の電気の下で...
田山録弥 「島の唄」
...隅々までくまなく見えた……そしてくまなく見えた物の一つは...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...この都会の隅々まで警察の手が行き渡ってることを...
豊島与志雄 「悪夢」
...面白くもない記事に隅々まで眼を通した...
豊島与志雄 「愚かな一日」
...隅々まで探したが...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...そのあこがれの画を隅々まではっきりと示しました...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...部屋の中は隅々までもよく整頓されて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日本の隅々まで十年あまり行子の所在をたずねまわった末...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...心の隅々まで射しかけ...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...荒廃した長屋の隅々まで...
火野葦平 「花と龍」
...世界ぢゆうが隅々まで揺れ動くことがある...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...そして手入れが隅々まで行きとゞいてゐるので凄惨な気分は起らなかつた...
牧野信一 「籔のほとり」
...最も親密によんでくださるひとの精神と情緒との隅々まで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...隅々まで一点の胡麻化しもない描写である...
柳宗悦 「民藝四十年」
...大きいのになると随分遠方の隅々まで利く...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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