...家の中には隅々まで和(やわ)らかな気分が広がつてゐて...
伊藤野枝 「惑ひ」
...その工場の内部を隅々まで調べてみたが...
海野十三 「地獄街道」
...世界の隅々までにこの報道が行渡り話題としてにぎわった...
海野十三 「地球発狂事件」
...当るのには訳があって私は谷中の墓地は隅々まで精通していたから...
高村光太郎 「回想録」
...生れてはじめて津軽の国の隅々まで歩きまわってみた...
太宰治 「十五年間」
...隅々まで探したが...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...隅々まで綺麗(きれい)に片づいていて...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...部屋の中は隅々までもよく整頓されて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...言葉の隅々まで通じあふ...
林芙美子 「浮雲」
...印刷の隅々まで読みかへした...
原民喜 「壊滅の序曲」
...そして田舎の街は毎年変ってもまだ庭の隅々までは変らないのだ...
原民喜 「街の断片」
...部屋を隅々までさっと見渡した...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部秘話」
...隅々まで構成の注意が感じられます...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...全篇の隅々まで百パーセントに重なり合っているという極めて眩惑的な構想で...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...やがて若々しい朗らかな声が隅々までハッキリと反響し初めた...
夢野久作 「二重心臓」
...いま長年の人知れぬ苦しみを、良人のまえに、心の隅々まで、涙に洗って告白すると、それだけでも、彼女はかすかな安らけさを覚えた...
吉川英治 「大岡越前」
...王は中央にあって国の隅々まで司法の状態を監視することが出来た...
和辻哲郎 「鎖国」
...肉体の隅々までも精神に充たされているようなあのパヴローヴァの肉体をもってでなければ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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