...部屋の隅々が仄かな陰を漂はせはじめ...
飯田蛇笏 「薄暮の貌」
...日本中を隅々まで残らず歩き廻って見たら...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...炬火(たいまつ)を皆手にして三面谷の隅々を探し廻ったが...
江見水蔭 「壁の眼の怪」
...わかい天才は街の隅々まで駈けずり廻つた...
太宰治 「猿面冠者」
...支那社會の隅々に迄隈なく行き渡り今も尚力強く彼等の私生活を左右して居るのである...
橘樸 「支那を識るの途」
...腕から身体の隅々まで伝はつて...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...隅々まで探したが...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 荒木光二郎訳 「フランダースの犬」
...洗場(あらいば)から帳場の隅々までお改めになってお帰りになるかと思えば...
永井荷風 「散柳窓夕栄」
...山畑の隅々までも手飼いの蚕のために桑を植えてある...
中里介山 「大菩薩峠」
...世界の隅々までも廻って...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...身体の隅々まで洗ってやるまめまめしい日々をかさねているうちに...
久生十蘭 「虹の橋」
...微かな物音と共に不思議な光りが隅々まで漲つたと見る間に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...わが庭の隅々にもそれと同じ可憐な花が一ぱい咲いているのに漸と気がついた...
堀辰雄 「卜居」
...世界観の隅々までをプロレタリアに組織するためには...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...自分の居る部屋の隅々...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...あらゆる日本の隅々から...
宮本百合子 「木の芽だち」
...能の隅々までも行き渡っている...
夢野久作 「能とは何か」
...隅々の勝手まで知りぬいている...
吉川英治 「私本太平記」
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