...室の隅々には鳥銃や釣竿...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...お末と力三とは塵(ごみ)だらけになつて隅々を尋ね廻つた...
有島武郎 「お末の死」
...落葉かと思って眼を寄せて見れば黒ボクの石の隅々をついだシックイであった...
伊藤左千夫 「八幡の森」
...自分の生れた地方の隅々まで見て置きたくて...
太宰治 「津軽」
...身體の隅々まで物音がはいりこんで犇(ひし)めき合ふ...
田畑修一郎 「南方」
...多くの熱心な顔が柱の蔭や隅々から差し伸べられた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...記憶の隅々までを漁って...
豊島与志雄 「理想の女」
...さしもに広い小金ヶ原の隅々に響いて...
中里介山 「大菩薩峠」
...凡(およ)そ八景の名所名所の隅々まで...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの晩真っ先に自分の肉体を隅々まで調べられているのです...
橋本五郎 「地図にない街」
...そのかわり細胞の隅々(すみずみ)まで完膚なきまで治療されてゆく...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...僕は僕の身体の隅々に甦ってくるお前の病苦の美しさにみとれているのだ...
原民喜 「夢と人生」
...口惜しさが五体の隅々にまで浸みわたって疼いていることがハッキリと分った...
正岡容 「小説 圓朝」
...自分の文庫にはその隅々に至るまで自分の息がかかっていなければならない...
三木清 「書物の倫理」
...交通の発達によって世界の隅々まで互に関係附けられている...
三木清 「人生論ノート」
...明るい家では隅々の物を片付けずにはおられぬように...
柳田国男 「木綿以前の事」
...煙草の隅々に時計が並べてある...
横光利一 「欧洲紀行」
...隅々(すみずみ)...
吉川英治 「新書太閤記」
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