...なぜ世界の隅々まで...
會津八一 「支那の明器」
...皆と一緒に義雄も頻りに隅々を探して見たが見えなかつた...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...鑿で木を刻んだのではこの隅々の模糊とした味いは出ず...
高村光太郎 「本邦肖像彫刻技法の推移」
...また隅々からわあっという歓声とも怒号とも分らぬ声が聞こえた...
寺田寅彦 「議会の印象」
...白い天井の方だけが明るくて隅々が薄暗く思われる...
豊島与志雄 「反抗」
...庭の隅々まで歩いてみた...
豊島与志雄 「人の国」
...室の隅々に埃がたまっていた...
豊島与志雄 「未来の天才」
...隅々までは能く見えない...
永井荷風 「鴎外先生」
...お静の心尽しが隅々まで行亘って...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...まだ知らない町の隅々(すみずみ)を徘徊(はいかい)したが...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...隅々(すみ/″\)隈々(くま/″\)やつて居(い)てお溜(たま)りが有(あ)らうかえ...
樋口一葉 「われから」
...部屋の隅々は澱んだように暗い...
久生十蘭 「魔都」
...そのどんな隅々(すみずみ)までもよく知っている筈(はず)だった村のさまざまな方へ散歩をしに行った...
堀辰雄 「美しい村」
...厩舎の隅々まで素晴らしいですよ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...政治犯への同志からの常例の融通本!)この方はおそまつな脳液でしかしもっとよく消化し乍ら僕はうっとり空想してゐた外では この汁液が脳液になるためにどんなに多くの胃の腑と肺臓が悩まされどんなに多くの手がふるえ 目がくらみ飢餓の廃絶への進軍ラッパが工場の隅々から吹きならされてゐるかあらゆるものを消化する自由の胃の腑はあらゆる人民の胃の腑の自由と共にこうした 二つの世界の二重の牢獄に遠からず来るだらう...
槇村浩 「長詩」
...たかの知れたこれだけの女一人ただもう身体と心の裏表から隅々までをキレイきたないのお構いなしに着ているものをぬいでぬいで脱ぎ切って御存じのストリップ――皆さま見飽きていらっしゃいましょうがまあ...
三好十郎 「殺意(ストリップショウ)」
...大広間の天井や隅々には四季の花が眩(まばゆ)い位美しく咲いて...
夢野久作 「雪の塔」
...國土の隅々にまで浸透してゆくわけはない...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索