...葉子はめんどうくさくなって少し険しい顔になった...
有島武郎 「或る女」
...妙に険しい輪郭を描いている...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...険しい困苦と戦いながら...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...やがて二人は石ころや木株のある険しい坂道(さかみち)にかかりましたので...
ストリンドベルヒ August Strindberg 有島武郎訳 「真夏の夢」
...目尻に少許(すこし)険しい皺があるけれど...
石川啄木 「天鵞絨」
...世間が余りにこの女優に険しい顔を見せ過ぎたからに相違ない...
薄田泣菫 「茶話」
...」と私は相手を険しい目で見つめながら...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...まん中が擦(す)りへってる赤い石段の険しい小路を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...蜿蜒(えんえん)とつづいてる険しい小山を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...流石、巾着切のお仕込みだけはある」「外聞の悪い、巾着切、巾着切って」と、云って、女は、声を低くして「お前さんにゃあ敵わないが、知れんようにしておくんな、人気にかかわるからね」「心得た――その代り、二階へ一寸――」富士春は、ちらっと、益満を見て「本心かえ」と、険しい眼をした...
直木三十五 「南国太平記」
...平岡の険しい眉が少し解けた...
夏目漱石 「それから」
...険しいところなどは少しもなく...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...乾はひどく険しい顔で...
久生十蘭 「金狼」
...険しい岩山をよじ登り...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...帛(きぬ)をさくような険しい音が闇を貫いた...
本庄陸男 「石狩川」
...険しい巓(いただき)の上の空に...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...険しい路を猿のやうに軽捷に馳せ下る幾人かの樵夫に出会つた...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...険しい兇相をあらわして来た...
吉川英治 「三国志」
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