...また険しい色をひらめかせた...
芥川龍之介 「偸盗」
...倉地はともすると敵の間諜(かんちょう)ではないかと疑うような険しい目で葉子をにらむようになった...
有島武郎 「或る女」
...なんという真剣なそして険しい漁夫の生活だろう...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...やがて君が自分に気がついて君自身を見いだした所は海産物製造会社の裏の険しい崕(がけ)を登りつめた小山の上の平地だった...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...険しい雪の斜面を下るということは獣類の多数にとっては致命的であったに違いないからである」と書いている...
石川欣一 「可愛い山」
...建物全体が山の険しい斜面に...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...」男は険しい眼つきで...
薄田泣菫 「茶話」
...呂将軍はちらと険しい眼色をしましたが...
豊島与志雄 「白塔の歌」
...母も険しい眼付をした...
豊島与志雄 「不肖の兄」
...険しい巖のように立ち並んでいた...
豊島与志雄 「二つの途」
...俊太郎は、険しい眼をして、「ここへ、一寸、腰をかけて...
直木三十五 「ロボットとベッドの重量」
...すこし険しい顔になって...
久生十蘭 「金狼」
...険しい眼つきでこちらへふりかえった...
久生十蘭 「黒い手帳」
...検察の妄執の事並に朱唇綻ぶ事山王下から有明荘へつづく険しい小径を...
久生十蘭 「魔都」
...「待て!」と阿賀妻は珍しく険しい声で云った...
本庄陸男 「石狩川」
...薄黒(うすぐら)くなつた古塔の険しい二つの尖(さき)に桃色の温かい夕日が当(あた)つて居た...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...あらゆる険しい風雲は...
吉川英治 「田崎草雲とその子」
...すぐ険しい目になって...
吉川英治 「源頼朝」
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