...又もとの、頑固な、利己的な、陰険な、彼自身も限りない嫌悪を抱いてゐる卑怯な暮し方を取り戻すかも知れない...
芥川多加志 「四人」
...嫉妬心の深い、陰険な、男らしくもない彼等にある...
芥川龍之介 「老いたる素戔嗚尊」
...その考えはハイドという男の陰険な入れ知恵から出ていたのであった...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...その家庭の幸福を最も陰険なる手段によって滅茶滅茶に破壊してしまう……そして昔貧ゆえに見向きもしてくれなかった上流富裕な階級に属する婦人たちの...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...然るに此豊饒なる一美村ハ之を羨望するものゝ私慾を恣にせんがために当路の有司をして陰険なる策略を弄せしむるに至り...
田中正造 「非常歎願書」
...陰険な表情をしていた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...これがもっと陰険なのになると...
戸坂潤 「読書法」
...何かしらそこに陰険な狡猾なものが加わってくるのだった...
豊島与志雄 「田舎者」
...その後は彼の陰険な猜疑(さいぎ)心もすっかり和らいで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一見人をして恐怖を感ぜしめるほど陰険な顔もなければまた神経過敏な顔もない...
永井荷風 「寺じまの記」
...近東人種特有の陰険な微笑を浮べた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...線路も、跨橋も、指示標(シグナル)も、給水槽(タンク)も朦朧たる霧の面(ヤシマク)をつけ、一種、陰険なようすで、佇んでいた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...あなたに偏狭な人間だと思われようが陰険なやつだと誹(そし)られようが...
久生十蘭 「魔都」
...マーストパーク競馬場の策略なんぞ些細なもんだ」コプリが陰険な目を少しぎらつかせて...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...不断(ただ)でさえ日の眼に当ることなしに不断にじめじめと陰険な渋面をつくって猜疑(さいぎ)の眼ばかりを据えているあの憎たらしい坂道は...
牧野信一 「ゼーロン」
...素樸を装ひながら旅人を見る眼には仲々陰険な...
牧野信一 「るい」
...青い陰険な顔をした法王...
宮本百合子 「インターナショナルとともに」
...陰険なやつとお人好しの性(たち)など...
吉川英治 「江戸三国志」
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