...両側に積み上げられた陋(むさ)くるしい獣の檻(おり)……湿(じ)め湿めとした細長い土間……高い光も届かぬ天井……そして戸を閉め切った室内に殊に籠(こも)った獣特有の饐(す)えた臭い……まったくこの間どおりの陰惨さであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...死人の首と云うものから来る或る陰惨さは別として...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...しかめ面をして考え事をしている陰惨さを怕がったり...
豊田三郎 「リラの手紙」
...萎(しを)れ大根(だいこ)の陰惨さ...
中原中也 「山羊の歌」
...ムッとするような陰惨さ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...滅入ったような陰惨さ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...陰惨さを感じていたのかもしれない...
山川方夫 「愛のごとく」
...私はふいに二人の退屈の陰惨さが...
山川方夫 「愛のごとく」
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