...陰気な予言をしているのだ...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...その山陰に庵(いおり)を結んでおる小野小町のなれの果を訪(おとな)い...
高浜虚子 「俳句の作りよう」
...なにか陰険(いんけん)な悪口か...
田中英光 「オリンポスの果実」
...がこの家(うち)の陰険な先祖の仮髪(かつら)をかぶった蒼白いフフンというような顔が一つ二つ古色蒼然たる画布の中から見下(みおろ)していた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...じっと岩陰にくっついている...
永井隆 「長崎の鐘」
...あんな人達と」「丹波彌八郎さんは?」「陰では褒めて居ました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日陰のない広場に人の列は動かなかった...
原民喜 「廃墟から」
...陰鬱なメルボーンの生活にかえり...
久生十蘭 「三界万霊塔」
...いっきょに日本の北辺を衝(つ)かんとする陰険辛辣なる重大作戦計画を案出した...
久生十蘭 「地底獣国」
...ストウンとギブスンはこれを水平線の陰に呑まれて見えなくなったように解釈したがこの二時四十分にタイタニック号は沈んだのだ...
牧逸馬 「運命のSOS」
...その声は如何にも陰険だつた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...夜陰の露路を單獨で...
牧野信一 「緑の軍港」
...素樸を装ひながら旅人を見る眼には仲々陰険な...
牧野信一 「るい」
...わたくしは又関藤国助さんの「関五郎は藤陰の事に候」と書した柬牘(かんどく)を目覩(もくと)した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...梧陰の詩は其中の日に贈られたのである...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...どっちかといえば少し陰気くさいところすらあった...
吉川英治 「三国志」
...夫婦とも陰険で強欲(ごうよく)なんです...
吉川英治 「新・水滸伝」
...陰々と和して町々の人を呼びさます...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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