...――若しくは奉仕することによつて自我の本質が肯定さるゝ悦びを不知不識自己の内面に感ぜざる限り...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...三四日前に橋の上で逢つた限り...
石川啄木 「鳥影」
...いかなる圧迫にも苦痛にも堪(た)えて行くだけの反撥的(はんぱつてき)勇気を養うに限る...
大隈重信 「青年の天下」
...コノ誓約ハイズレカガ任意ニ徳光光子トノ関係ヲ放棄セザル限リ有効トス以上昭和某年七月拾八日姉 柿内園子 印弟 綿貫栄次郎 印(これだけの文句がかんぜよりで綴(と)じた二枚の改良半紙へ...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...そして有限であるといふことは創造せられた悟性にとつて當然であるから...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...それが依然文化統制という受身の規定に富んでいる限り...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...この点を条件としていう限り...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...女に限るのだそうです...
豊島与志雄 「白い朝」
...大東亜に新たな文化が要望せられるとすれば――更に、少しく局限して、新たな文芸が要望せられるとすれば、その建設をつきあげてくるところの、内なる力、中なる精神を、どこに探り求めるべきであろうか...
豊島与志雄 「神話と青春との復活」
...余の方でも半ばペリカンを見限(みかぎ)って...
夏目漱石 「余と万年筆」
...出鱈目(でたらめ)なことを言う――と仰しゃる方が無いとも限りません...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...千秋の壽を祈りたる者亦必しも漢武に限ると云ふのでもあるまい...
原勝郎 「鞦韆考」
...里芋に限る...
古川緑波 「八の字づくし」
...御自身の推薦権の与えられておいでになる限られた官爵の運用についてとかに思召しの通らない時は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...この事が大津絵に限りない美しさを産むのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...自分の知る限りにおいても簀(す)の子(こ)をかかぬ小家がつい近頃まであった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...下宿屋で文化生活に凝るのは学生に限るとまで云われている...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...なおこの番頭を相手にして話をしていたら限(き)りもあるまい...
吉川英治 「宮本武蔵」
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