...彼の時間の許す限りに於いて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...併し奉仕の對象を唯彼等のみに限りて...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...この境涯は筆紙言舌の限りではありません...
上村松園 「無表情の表情」
...今日限りかねて其方に申しつけてあった半之丞捜索の儀は免除してとらせる」「ははッ...
海野十三 「くろがね天狗」
...そうなったら限(き)りがねえ...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...どこからが私のようなものに限っての病的な現象に連関しているかは...
寺田寅彦 「笑い」
...察する限りこの恐ろしい一件にさほど関わりありません...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 加藤朝鳥訳 「橙の種五粒」
...肉親の弟から迄見限られたと云はれるだらう...
徳富蘇峰 「弟を葬る」
...天下の直参(じきさん)だという気位はドコかにひらめかないという限りはない...
中里介山 「大菩薩峠」
...どういう了見で、今日に限って、こんなにまでしてくれるか、わからない...
中里介山 「大菩薩峠」
...自分も母の前では気が咎(とが)めるというのか、必要のない限り、嫂の名を憚(はばか)って、なるべく口へ出さなかった...
夏目漱石 「行人」
...しかし生きてゐる限り私の心にある愁は何時迄も続いてゆくといふのである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...漏斗の中は、目の届く限り、平らな、光る、墨のやうに黒い水の塀になつてゐる...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「うづしほ」
...その実この事に限らず徳川文学を全く研究しないといふ結果が偶然爰(ここ)に現はれたのであるから余は何処までもいはゆる擬古的文学者の無学なのを責めたいのである...
正岡子規 「病牀六尺」
...二人以上の子供をもつものは教区の補助を得る正当な権利があると考えられる限り...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...飛行自在という信念が東半球にのみ限らぬと判る...
南方熊楠 「十二支考」
...(a)我々はあの限りない自然の偉力を...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...丹波路から江州その他へ延びて行つた山脈が限りもなく曇つた空の下に浪を打つて續いて居る...
若山牧水 「比叡山」
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