...あつと云ひながら、その袖を振つて、逐ひ払はうとする所を、耳木兎は蓋(かさ)にかかつて、嘴を鳴らしながら、又一突き――弟子は師匠の前も忘れて、立つては防ぎ、坐つては逐ひ、思はず狭い部屋の中を、あちらこちらと逃げ惑ひました...
芥川龍之介 「地獄変」
......
榎南謙一 「無念女工」
...父祖代々の武名に傷がつくことをいかにして防ぎ得られよう...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...「兎に角一寸病勢を防ぎ止めたのですから...
豊島与志雄 「生あらば」
...其所(そこ)を既に防ぎ止めたとばかり信じていた理に強い健三の頭に...
夏目漱石 「道草」
...困ったことに防ぎようがない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...防ぎやうは無かつたな」「親分は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...これはどうも防ぎようがない...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...あわててその進行を妨げその勢いを克服しようと防ぎ戦うことよりも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...生命(いのち)のあらんかぎり防ぎ戦ってごらんに入れる」と...
吉川英治 「三国志」
...とても眼にあまる魏の大軍を防ぎきれまい...
吉川英治 「三国志」
...その方面の防ぎに当て...
吉川英治 「三国志」
...そこを防ぎ固めるにちがいない...
吉川英治 「三国志」
...「敵は」と、問えば、「城兵は、しばしば出て、それと戦ってはいますが、この風に、火の手のまわり早く、町屋や部落のみか、野も山へも、燃え拡がって来たので、城門を閉じ、飛火の防ぎに、手も廻らぬ様子に見えます」と、物見は答えた...
吉川英治 「新書太閤記」
...一時の防ぎにはなりましょう」「なに...
吉川英治 「新書太閤記」
...よく防ぎ戦ったが...
吉川英治 「新書太閤記」
...成政は、寒さ防ぎに、酒をあたためさせ、一族、旗本たちと、鳥越城を攻め奪(と)ったあとの――二次作戦を、しきりに協議していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...こう防ぎ疲れてしまっては……」「どこか...
吉川英治 「平の将門」
便利!手書き漢字入力検索