...閾(しきい)に片足を踏み入れたまま当惑そうに立っていた...
有島武郎 「或る女」
...戸閾(とじきみ)の鼠(ねず)や...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...」かう言つて母親が閾際(しきゐぎは)に額を押しつけると...
薄田泣菫 「茶話」
...彼はもう二度とトゥールキン家の閾(しきい)をまたがなかった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「イオーヌィチ」
...彼と精霊とがその閾を跨いだ時に...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...」母親も閾際(しきいぎわ)のところに坐って...
徳田秋声 「黴」
...しばらくM先生の閾(しきい)もまたがずにいた...
徳田秋声 「黴」
...閾(しきい)の上にたたずんだ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...お床は御一所に致しませうか」と番頭は閾へ手をつく「いゝや」と僕は急に慌てゝ右の手を延べて疊を指しながらいつた...
長塚節 「開業醫」
...閾(しきゐ)へ一寸(ちよつと)手桶(てをけ)を置(お)いてお品(しな)と顏(かほ)を見合(みあは)せた...
長塚節 「土」
...家々(いえいえ)の閾(しきい)の外(そと)で...
新美南吉 「花のき村と盗人たち」
...台所の閾から奥へは遠慮して這入ろうともしない魚芳...
原民喜 「翳」
...彼は戸のあくのを遅しと閾外(しきゐそと)へ飛び出した...
平出修 「逆徒」
...折折弱い心が意識の閾(しきみ)へあらはれて来るのであつた...
平出修 「計画」
...閾(しきゐ)の上にパン屑をのせてやるつもりで...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...彼は彼の意識の閾の外にいろいろなものがあるやうな氣がして氣味惡がつてゐる...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...お頭(つむり)がちょうど杉戸の閾(しきい)の上にあるでしょう...
山本周五郎 「松林蝙也」
...閾(しきい)をかくしている...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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