...お伴の小さい政治家二人は苦り切つた顔をして閾際(しきゐぎは)に衝立(つゝた)つてゐたさうだ...
薄田泣菫 「茶話」
...亭主は閾際(しきゐぎは)にかいつくばつて...
薄田泣菫 「茶話」
...夢にも閾(しきゐ)をまたがうとはしなかつたから...
薄田泣菫 「茶話」
...そうしてその時には必ずその閾際を通ること...
谷崎潤一郎 「途上」
...座敷と座敷の境の閾(しきい)のところに立ったまま...
近松秋江 「黒髪」
...閾(しきい)に両手をついたまま彼が門を出てしまうまで...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...」そして扉(とびら)の閾(しきい)の上で彼は言い添えた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...みんな上(あが)れ」と婆(ばあ)さん等(ら)がいふと閾際(しきゐぎは)に迫(せま)つて待(ま)つて居(ゐ)た子供等(こどもら)は爭(あらそ)うて席(せき)をとつた...
長塚節 「土」
...一生懸命閾(しきい)を引っ叩(ぱた)いております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は一度でもこの家の閾(しきゐ)を跨ぎ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...暗(やみ)の閾(しきい)から朧気な夢が浮んで...
ホフマンスタアル Hugo von Hofmannsthal 森鴎外訳 「痴人と死と」
...閾(しきい)の前で眼をあげて...
本庄陸男 「石狩川」
...閾(しきい)外に手を突いて...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...すぐ閾(しきい)のよこに置いたのであった...
室生犀星 「性に眼覚める頃」
...閾(しきい)と裳を縫(ぬ)い止めに...
吉川英治 「剣難女難」
...閾(しきい)の外から告げた...
吉川英治 「夏虫行燈」
...閾(しきい)ごしに眉をひそめた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...『僕は再び君の家の閾をまたぐまいと固く決心したのだったが……』とアランは答えた...
渡辺温 「絵姿」
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