...閨(ねや)では別段に注意を要するだろう...
泉鏡花 「怨霊借用」
...「開国始末」で冤(えん)を雪(そそ)がれた井伊直弼(いいなおすけ)の亡霊がお礼心に沼南夫人の孤閨(こけい)の無聊(ぶりょう)を慰めに夜な夜な通うというような擽(くす)ぐったい記事が載っていた...
内田魯庵 「三十年前の島田沼南」
...空閨が聯想せらる』といふのに...
大町桂月 「飛鳥山遠足」
...第三は閨房(けいぼう)にある美しい平常着の姿を現わすともいわれよう...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...正月五日夜漱石虚子君乍末筆御令閨へよろしく御鳳声願上候...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...閨秀(けいしゅう)画家の伊藤美代乃女史は...
田中貢太郎 「虎杖採り」
...翌日になって豊雄は閨房(ねや)から逃げ出して庄司に話した...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...公は往年夫人の閨(ねや)へ通いつゞけた夜な/\...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...當時すでに彼女が一流の閨秀詩人として開花していたことを示すものであろう...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...向島の寮の離屋に設計した紅閨は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ひんやりと閨の闇にかへつた...
原民喜 「小さな庭」
...私達十一時に辿り着けるかどうかになってしまうわ」「奥さん!」「さあ! もう言わないで」彼女はそう言うと首飾りを着けるため閨房に駆け込んでいった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...今度のような侮辱を受けながらなお尼にもならず妻として孤閨(こけい)を守っていくことは例もないほど恥ずかしいことに違いないと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...独寝(ひとりね)の閨(ねや)が寂しく見えている...
森鴎外 「あそび」
...……といって閨房(けいぼう)の灯(あかり)らしい艶媚(なまめか)しさも...
夢野久作 「白菊」
...継嗣(けいし)の争いや閨閥(けいばつ)の内輪事が...
吉川英治 「三国志」
...閨門(けいもん)の政治にも...
吉川英治 「新書太閤記」
...独り草庵の孤閨(こけい)に残して...
吉川英治 「親鸞」
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