...さうして巷の雜閙の中にゐながら孤獨を感じてゐる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...ひどく雑閙(ざっとう)していた...
海野十三 「英本土上陸戦の前夜」
...都下※閙の市街のあひだにありて...
大槻文彦 「ことばのうみのおくがき」
...春の熱閙にひきかへて...
大町桂月 「飛鳥山遠足」
...みな酔興(すゐきやう)なれば噪閙(おほさはぎ)して途(みち)を行(ゆ)く...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...巴里の熱閙(ねつたう)の中に帰つて行くやうに書いてある...
田山録弥 「J. K. Huys Mans の小説」
...雑閙の間にまぎれて...
豊島与志雄 「悪夢」
...市中に劣らぬ繁華熱閙(ねっとう)の巷となったのは重(おも)に大正十二年震災あってより後である...
永井荷風 「葛飾土産」
...去つて花を看(み)る閙殺(だうさつ)す...
中里介山 「大菩薩峠」
...活々(いきいき)とした雑閙(ざっとう)と...
水野仙子 「散歩」
...われは今一枚の羽二重なるあまりに派手ならざるちやんちやんを選みその包み二つを提げ上野広小路の雑閙の中を歩めり...
室生犀星 「忘春詩集」
...活来熱閙幾場人...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...遊看の輩(ともがら)男女雑閙(ざつたうす)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...此(かく)の如き熱閙場裏(ねつたうぢやうり)に此の如き間言語(かんげんぎよ)を弄(ろう)してゐるのだから...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...その自動車が新宿の雜閙で止まつてゐるあひだ...
吉川英治 「折々の記」
...市井(しせい)の雑閙(ざっとう)で行われた兇行の根元は...
吉川英治 「私本太平記」
...泉岳寺の門前はあれ以来雑閙(ざっとう)した...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...積荷や客の送別で雑閙(ざっとう)していた...
吉川英治 「※[#「さんずい+鼾のへん」、第4水準2-79-37]かみ浪人」
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