...汝がその間抜けな風で...
泉鏡花 「婦系図」
...――さりとは間抜けなセシル――じつに攻撃の好機ではないか...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...間抜けな羊のような姿でラゴーフの方を眺めていたのだ...
C. スミス C. Smith The Creative CAT 訳 「いえ、いえ、ラゴーフにはもう!」
...間抜けな表情でぶらさがっているきりだった...
徳田秋声 「仮装人物」
...間抜けな意見などをすると承知しないよ」「ヘエ――」これではまるで歯が立ちません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...そんな間抜けな声を出すと...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...間抜けな話じゃありませんか」八五郎はいかにも面白そうでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お雪坊に新らしい男が出来たという筋らしいが――」「そんな間抜けなものじゃありませんよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...お前に小唄を教わった間抜けな男が御用聞だったことを思い出して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...この男は我々の社会の巨大な歯車の中で間抜けな役回りを演じてきたと思われ...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...これからなんとか奔走するところだという間抜けな話なので...
久生十蘭 「魔都」
...お前が間抜けなことをやめるまで...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...間抜けな下男は不意の災難に動転し...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「見えざる力」
...俺のコモイダスの剣の先が、何とまあヒラ/\と、月の光りを飛び散らして、河面(かはせ)に踊る初夏の鮎のやうに、または森蔭に飛び交ふ狐火のやうに、間抜けな/\、お前達をモツケ(闘剣術に使はるゝ、「嘲り」の型也)してゐるのが解らないか...
牧野信一 「歌へる日まで」
...笑止千万な間抜けな業でありました...
牧野信一 「女優」
...ぎょろりと丸く視張ってはいるものの凡そどこにも見当のつかぬというような間抜けな風情の眼と...
牧野信一 「ゼーロン」
...間抜けな狐火が青白い宙に飛んでゐる位ひにしか見えない...
牧野信一 「ラガド大学参観記」
...水滴だわね)と一匹のひどく間抜けな顔をした水色の縞の熊が辷りそうに足をひろげています...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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