...音は聞こえずに烽火(のろし)の火花は間を置いて怪火のようにはるかの空にぱっと咲いてはすぐ散って行く...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...その左右に五六間の間を置いて...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...「作り話? あたしの作り話……?」オカマのロクはぽかんとしていたが、間を置いて、こんな妙なことを言った...
高見順 「いやな感じ」
...間を置いてばらばらと降る雨の音が聞こえていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」彼女は長く間を置いて...
豊島与志雄 「反抗」
...それが間を置いては...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...ワザワザ時間を置いて勿体(もったい)をつけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...僅かの間を置いて朝湯に飛び込んで来た...
中里介山 「大菩薩峠」
...やや時間を置いて芝口のある商家...
中里介山 「大菩薩峠」
...又暫く間を置いて別の足を蹴出す...
長塚節 「菜の花」
...三月に跨(また)がる様に間を置いて来ると...
夏目漱石 「それから」
...縁(ふち)を繞(めぐ)りて小指の先程の鋲(びょう)が奇麗に五分程の間を置いて植えられてある...
夏目漱石 「幻影の盾」
...暫らく間を置いて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...少し間を置いて二度聞いたと――」三七郎が振り返ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのあとを跟(つ)けているのは、師匠門倉平馬から、闇太郎の行方を、つき止めるように命じられている、悪がしこそうな、二人のさむらい――ぐっと、間を置いて、ブラリブラリと、歩いてゆく...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...内部の様子をうかがっているらしい間を置いて「仙太郎!」と声がして...
三好十郎 「天狗外伝 斬られの仙太」
...彼等の下の方では、極く穩かな海が、眠つてゐる時の呼吸のやうに規則正しく、少し間を置いて、ざぶん、ざぶんと、汀の小石に輕く打ち當たつて碎けてゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
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